Red Hat Linux 8.0
Red Hat Linux 8.0について
- Red Hat Linux 8.0は、2002年10月25日に発売されたRed Hat Linuxの最新版です。7.3に比べてカーネル等が以下の様に変わっています。
項目 |
Red Hat Linux 8.0 |
Red Hat Linux 7.3 |
備考 |
カーネル |
2.4.18 |
2.4.18 |
. |
glibc |
2.2.93 |
2.2.5 |
. |
XFree86 |
4.2.0 |
4.2.0 |
. |
GNOME |
2.0 |
1.4.0.4 |
. |
KDE |
3.0.3 |
3.0.0 |
. |
- Red Hat Linux 8.0の詳細については、以下のページを参照して下さい。
・Red Hat Linux 8.0
Red Hat Linux 8.0のアップグレードインストール
- ここでは、Red Hat Linux 7.3からRed Hat Linux 8.0へのアップグレードインストール手順について紹介します。
Red Hatのインストールガイドが参考になります。
・Red Hat Linux 8.0インストールガイド:現在のシステムのアップグレード
- Linuxマガジン2003年1月号付録CD-ROMを使って、アップグレードインストールを行いました。CD-ROMブートが出来るので、非常に簡単に進められました。
- CD-ROMブートで起動すると、インストーラメニューが表示されます。「boot:」プロンプトが表示されたら、そのままEnterキーを押してグラフィカルモードによるインストールを行います。
- CD-ROMのメディアチェック画面が表示されます。ここでは「Skip」を選択して、チェック作業を省略しても大丈夫です。
- 「Welcome to Red Hat Linux」の画面が表示されるので、「Next」を押下します。
- 「Language Selection」が表示されるので、「Japanese」を選択し、「Next」を押下します。
- 「キーボードの設定」画面が表示されるので、デフォルト設定(Japanese)を確認し、「次」をクリックします。
- 「マウスの設定」画面が表示されるので、「Generic 2 Button Mous(PS/2)」を選択し、「3ボタンマウスのエミュレーションを設定する」にチェックを入れて、「次」をクリックします。
- 「インストールの種類」画面が表示されるので、「既存システムのアップグレード)」を選択し、「次」をクリックします。
- 「アップグレードテスト」画面が表示されます。「アップグレード中−パーテション /dev/hdb5」になっている事、および「アップグレードするパッケージをカスタマイズ」がチェックされていないことを確認し、「次」をクリックします。ここで、「アップグレードするパッケージをカスタマイズ」をチェックした場合は、アップグレードするパッケージを自分で選択できますが、依存関係で問題が発生する可能性があります。
- 「ブートローダの設定」画面が表示されます。特に更新の必要は無いので「ブートローダの設定の更新」を行わず、「次」をクリックします。
- 「パッケージ情報を読み込み中」、「アップグレードパッケージを検索中」、「インストール対象パッケージの依存関係をチェック中」とのウィンドウが表示されてしばらく時間が掛かります。
- 「アップグレード準備完了」」画面が表示されるので、「次」をクリックします。
- 「パッケージのインストール」画面が表示されます。いくつかのメッセージの後、「インストールの準備中」のメッセージがしばらく続いた後、インストールが開始され、進行状況が表示されます。私の場合は、パッケージ:1052、容量:3384M、時間:3:17:47となり、3時間以上が掛かる様です。
- しばらくすると、「続行するには、ディスク2を挿入して下さい」のメッセージが表示されるので、CD-ROMの2枚目を入れて、「OK」をクリックします。引き続きインストールが始まります。
- しばらくすると、「続行するには、ディスク3を挿入して下さい」のメッセージが表示されるので、CD-ROMの3枚目を入れて、「OK」をクリックします。引き続きインストールが始まります。
- 「起動ディスクの作成」画面が表示されるので、FDを挿入して「次」をクリックします。FDへの書き込みが行われます。
- 「おめでとうございます。インストールが完了しました。」画面が表示されるので、「終了」をクリックします。システムがリブートされます。
- リブート後、システム情報を表示してカーネルバージョンが「2.4.18-14」となっている事を確認します。
$ uname -a
Linux taro.home 2.4.18-14 #1 Wed Sep 4 13:35:50 EDT 2002 i686 i686 i386 GNU/Linux
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XFree86のバージョン確認
- XFree86のバージョンは、以下の様に確認できます。他に「$ xdpyinfo」コマンドでも確認できます。
$ X -version
XFree86 Version 4.2.0 (Red Hat Linux release: 4.2.0-72) / X Window System
(protocol Version 11, revision 0, vendor release 6600)
Release Date: 23 January 2002
If the server is older than 6-12 months, or if your card is
newer than the above date, look for a newer version before
reporting problems. (See http://www.XFree86.Org/)
Build Operating System: Linux 2.4.18-11smp i686 [ELF]
Build Host: daffy.perf.redhat.com
Module Loader present
OS Kernel: Linux version 2.4.18-14 (bhcompile@stripples.devel.redhat.com)
(gcc version 3.2 20020903 (Red Hat Linux 8.0 3.2-7)) #1 Wed Sep 4 13:35:50 EDT 2002
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GRUBの設定
- GRUBの設定ファイル「/boot/grub/menu.lst」(「/boot/grub/grub.conf」にリンクしています。)は、以下の内容に自動更新されました。
- カーネルは、Red Hat Linux7.3の時と同じく、「Red Hat Linux (2.4.18-14bigmem)」と「Red Hat Linux (2.4.18-14)」の2つがインストールされました。「Red Hat Linux (2.4.18-14bigmem)」は、Red Hat Linux7.3の時と同じくコメントアウトしました。
【/boot/grub/menu.lst】
# grub.conf generated by anaconda
#
# Note that you do not have to rerun grub after making changes to this file
# NOTICE: You do not have a /boot partition. This means that
# all kernel and initrd paths are relative to /, eg.
# root (hd1,4)
# kernel /boot/vmlinuz-version ro root=/dev/hdb5
# initrd /boot/initrd-version.img
#boot=/dev/hda
default=1
timeout=10
splashimage=(hd1,4)/boot/grub/splash.xpm.gz
title Red Hat Linux (2.4.18-14)
root (hd1,4)
kernel /boot/vmlinuz-2.4.18-14 ro root=LABEL=/ hdc=ide-scsi hdd=ide-scsi
initrd /boot/initrd-2.4.18-14.img
#title Red Hat Linux (2.4.18-14bigmem)
# root (hd1,4)
# kernel /boot/vmlinuz-2.4.18-14bigmem ro root=LABEL=/ hdc=ide-scsi hdd=ide-scsi
# initrd /boot/initrd-2.4.18-14bigmem.img
title DOS
rootnoverify (hd0,0)
chainloader +1
#
# FreeBSD 11/Dec/2001
#
title FreeBSD
root (hd1,0,a)
kernel /boot/loader
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ALSAの再インストール(Ver0.9.0)
- ALSAの本体は、kernel module なので、kernel を入れ替えたらALSAの再インストールが必要になります。
- 以下の2002年12月7日時点の開発最新版をインストールしました。インストール方法の詳細は、ALSA(Ver0.9.0)を参照下さい。
・alsa-driver-0.9.0rc6
・alsa-lib-0.9.0rc6
・alsa-utils-0.9.0rc6
- 上記のALSAの再インストール作業にあたり、「/usr/src/linux」のシンボリックリンクがリンク切れになっていました。シンボリックリンク先をカーネルのバージョンに合わせて以下の様に「linux-2.4.18-14」に変更しました。
# ls -l /usr/src/linux
lrwxrwxrwx 1 root root 24 12月 4 00:49 linux -> /usr/src/linux-2.4.18-14
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ALSA(Ver0.9.0)インストールに伴う修正
- ALSAのVer0.9.0は、今まで使っていたVer0.5.9とは、ユーティリティのコマンドのパラメータが異なっています。従って、ユーティリティを使っているスクリプトの修正が必要です。
- サウンド録音用スクリプトの修正(/etc/rc.d/rc.local)
「/usr/bin/amixer」を使用しており、以下の修正をしました。
【前】
/usr/bin/amixer -c 0 set Line 100% capture unmute
/usr/bin/amixer -c 0 set Master 100% unmute
/usr/bin/amixer -c 0 set "Input Gain"100% unmute
【後】
/usr/bin/amixer -c 0 set Line 100% unmute capture
/usr/bin/amixer -c 0 set Master 100% unmute
/usr/bin/amixer -c 0 set Capture 80% unmute
/usr/bin/amixer -c 0 set PCM 100% unmute
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- ラジオ自動録音スクリプトの修正(/usr/local/bin/radiorec)
「/usr/bin/arecord」を使用しており、以下の修正をしました。
【前】
$commandline = "$wavrec -t $seconds -q -m -w $recfile.wav \&\>/dev/null;" .
【後】
$commandline = "$wavrec -d $seconds -t wav -r 44100 $recfile.wav \&\>/dev/null;"
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XMMSプラグインのインストール
- Red Hat Linux 8.0では、特許とライセンスの関係でMP3のサポートが含まれていません。以下のページから「XMMS MP3 Plugin for Red Hat Linux 8.0」をインストールしました。
・Guru Labs Downloads
参考図書
- 新着ディストリビューションRed Hat Linux 8.0:Linuxマガジン2002年12月号
- Red Hat Linux 8.0ファースト・インプレッション!!:LinuxWORLD2002年12月号
- Red Hat Linux 8.0の実力を見極める:LinuxWORLD2003年1月号
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