FPAAは内部にRAMを持っていて、ユーザーが作った回路情報をこのRAMに取り込み、この情報に見合った配線をしますが、電源を切る
と配線情報は全て消えてしまいます。ですから、回路情報を外部ROMに書き込んで置き、電源投入時にRAMに読ませると言 うことをやり
ます。ROMからシリアル通信でRAMにデータを取り込むため、16Mhzのクロックは、早すぎるため8分の1に落とされACLKと言う端子
から出力されます。 各素子にROMを個々に乗せれば、その素子の受け持つ回路をROMに書いておけば良いのですが、ROMの数が増える
ため、複数のFPAAを使う回路では、最初の石がマスタ ーとなり、自分のROMデータを読み込んだ後、次のROMデータを順次2個目の
石、3個目の石と送る仕掛けを持っています。この為、複数の石の一個だけ別クロックで動かす事は出来ません、個々にROMを持つなら、
話は別ですが・・・ 回路を書いて、コンフィギュアすると、ANADIGM指定のデータモードやHEX形式のファイルも作れますが、私は、
バイナリ形式でデータを作っています。 石の数だけ、バイナリファイルが生成されますが、これを、バイナリエディタで一つのファイル
にまとめます。ファイルとファイルの間に00のデータを40個以上挿入します。これは、非常に大切なことで、石が自分のファイルを読み
込み次の石にファイルを送るための回路切り替えの時間を00の無駄データで稼ぐ訳です。マスターとなる最初の石とスレーブになるその
他の石とは、当然チップ設定を変えなくてはなりません。図に、マスター設定とスレーブ設定を載せておきます。図の中にある、拡張子が
.ad2と言うファイルはANADIGMのデザイナーツールが無いと開けませんが、ツールがあれば、回路の設定内容も見えますし、
シミュレーションも、そのまま動きます、4色の色の違うプローブをマウスで動かし、見たい場所に移動すれば、その場所の波形が
見えます。お望みなら、このファイルからROMデータも作れますのでお試し下さい。キャリアポイントを変えたり、フィルターの
シェイプを変えたりして、ご自分の声にあった設定が自由に出来ます。回路図はJA1FOJが新しくマイクアンプを頭に付け、出力を
エミッタフォロワーで受 けるようにした回路を起こしてくれました。これ1枚でマイクを繋げば455Khz 付近のSSBが完成します。
ANADIGM Designer2:ここでダウンロード出来る