6Khzなり、私の記事のような23KhzのSSBを455Khzなり、1Mhzなりの、SSBにする訳ですが、フィルターの周波数は低ければ低い

ほどフィルター素子の選択度が上がるのと細かな周波数の調整が出来ますが、高い周波数に持ち上げたとき、発生する逆ヘテロダインの

周波数がフィルターの周波数分近いところに出てきます。455Khzなら、安いセラミックフィルターが手に入りますので、あまり気にする

ことも有りませんが、FPAAで作るフィルターでこれを切ろうとすると、周波数が高い分それほどシャープなフィルターが出来ないので、

私のように23Khz 等と言う周波数にな る訳です。逆ヘテロダインは46Khz 離れるのでFPAAで作るフィルターでも十分落とせます。

FPAAで1石増やすより、セラミックフィルターの方が安いかも知れませんが、FPAAの出力は10キロオーム以上で受ける必要があり、

セラミックフィルターを直接駆動でき ない可能性が有り、ソースフォロワーのトランジスターを挟む必要があります。この辺が、配線

技術が著しく落ちたJA1BRSの泣き所で全部FPAAの回路を書くこ とで逃げようという訳です。さて、もう一つFPAAの泣き所は、

基準クロックが16Mhz 指定で、シミュレーター が、この周波数固定のため(多分周波数を変えた設定でもシュミレーターは動くはず

ですが、試していません)、違う周波数でFPAAを組むと、実機とシミュレーション結果が違 ってしまう所が出てきます。16Mhzの

クロックで20Khz 程度の回路なら、相当細かい周波数も分周回路の組み合わせで作れますが、455Khzともなると、数サイクルなどの

調整はとても無理で、数百サイクル程度のコントロールになってしまいます。大まか、455Khz 付近のSSBで良ければ、FPAAで用意

された発信器が使えますが、ピッタリ455,或いはケンウッドの機械によくある453.5,又は456.5を入れないと、ダイヤル表示と

実際の送信周波数がずれる、と言う場合には残念ながらDDSを使わざるを得ません。前回の最後に乗せた回路のミキサーの発信器を

455Khz+or-フィルターの周波数に設定すれば,数百サイクル程度の誤差で大体その辺りの周波数にSSBが出てきます。DDSを使う

なら、発信器を取って、代わりにバッファーアンプを入れ、余っている入力回路に繋ぎ、差動にしなくても、どちらか片方にDDSの

サイン波を繋げば動きます。このバッファアンプはマイナスゲイン(アッテネータ)としても動きますので、DDSの出力調整はこの

アンプのゲイン調整で行います。また、私のように、16Mhzの基準発振器の代わりにDDSのサイン波(出力は2ボルト程度必要です)

を入れて、基準クロックを変えて、望みの周波数にする、と言う手もあ ります。この場合は、モジュレーターに入れるクロックも

フィルターそのものの周波数も変わりますがキャリア周波数とフィルターの相関関係は変わらないので、音が変わることはありません、

変わるのは455KhzのSSBの周波数だけです。この場合のバランスドミキサーはフィルターの前に入るモジュレーターと同じ物が使え

ますので、S/Nの良い回路構成になります。因みに、16Mhzの基準クロックで動作するミキサーは800Khzまでで、JA1FOJは、

32Mhzの基準クロックで1.4MhzのSSBを取り出しています。これなら、前段は2分周した16Mhzに設定し、最後のミキサー部分

のみ32Mhzで動かす事が出来、1.6Mhz 迄の動作をさせることが出来ます。シュミレーション時は16Mhzで行います、何、出てくる

周波数が倍になるだけですの で問題は無いでしょう。では、私の回路図をご紹介します、基板はJA1FOJの制作による物です。

5センチX10 センチに 4 個のFPAAで300ミリボルト程度の音声を入れれば写真の音楽のピークのようなSSBが出てきます。

これで見ると、逆サイドは全く見えず、キャリアの漏れが-65dB、S/Nは-70dB程に見えますが、ノートパソコンから、2トーンを

入れるとS/Nが-60dBと劣化し てしまいます。 どうやら、このノートパソコンのS/Nがそんな物なのでしょう、当然IMDは-60dB

の下が見えない。-60dBのIMDより多分よいのでしょうが・・・455Khz 付近のSSBが出ます。図は、ノートパソコンから

オーディオにホワイトノイズを入れて450Khz 付近のUSBをペルセウスで受信した物(ですが、これもS/Nが悪化しています)

と23KhzのフィルターをANADIGMのフィルターツールで作成したシュミレーション結果です、サイドバンドが逆になっていますが、

ほぼ同等の結果になっている事が分かります。前回、書き漏らしましたが、バランスドミキサーに使うアンプはハーフサイクル、ゲイン、

ステージと言う物でクロックは逆相、オーディオは同相という設定が出来ます。この2つのミキサーのORを取ることで、キャリアを殺す

のと、逆半サイクルを作ってい ます。このジェネレータに音楽を入れ、455Khz 付近でモニターすると、聞き惚れてしまうような音が

出ますが、市販の機械に繋げて、7Mhz、100ワット、ダミーロードで聴くと、どうしてこんな音になるのかとガッカリしてしまいます。

どうやら、この位のレベルのジェネレータを繋ぐには、最低でも-40dBのIMD 性能を持った物が必要になりそうです。中古の機械には、

特に石の機械には見当たりそうもありません。NFBを掛けた真空管の機械の終段を調整して、どうやら到達出来るレベルでしょうか

ジェネレータは有るが7Mhzに出る機械がない、昔使っていたコリンズKWS1に繋げたかった、あれなら100ワットでは、-50dBは

行くのでは無いか等と考えています。大分はしょって書いたので、質問が多く出そうな気がします。FOJに頼んで、Q&Aのような

ページを作る必要があるかも知れません。

 

 

 

 

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