これを使いたくても、もっと基本的なことから、書いてくれないと分からない、と言う声が有りました。 全くその通りですね。 まず、

石の名前から、ANADIGM社は用途に合うように色々なモデルが有りますが、 中で最も多用途の、AN221E04と言う物を選びました。

電源は 5 ボルト単一ですが、入力回路は+-3 ボルト位までは歪み無く動きます。 出力も、同じ様な出力が歪み無く出ますが、

前にも申し上げましたが 10 キロオーム以上で 受ける必要が有ります。 どうやって、マイナス信号を増幅しているんだろう、石の中に

マイナス電源を持っている んだろうか、或いはスイッチでコンデンサに蓄えた電圧をコンデンサを逆に切り替えてマ イナス信号をプラス

に変えて増幅するんだろうか、等と考えてしまいますが、ちゃんと動くので詮索はやめることにします。加える5ボルトはアナログ用と

ANADIGMが用意したデジタル回路用に別端子が有ります。最初は、基本通りチョークで両者を分け、コンデンサでバイパスして居りま

したが、その後アメリカから送ってきた回路を見ると、そこまでの神経は使う必要もなさそうです。電流は、殆どアナログ回路が食い、

回路規模にもよりますが1石につき70ミリアンペア程度食いますが、発熱は殆ど有りません。出力専用ピンが 2本、入力にも、出力にも

なるピンが4 本用意されております。フィルタータイプの様な回路なら入れて、出すだけで良いので入力1本、出力1本で済みますが、

PSNでやると90度ずれた2本の入力、2組のバランスドミキサー等と大分込み入った回路になります。石も8個程度必要になります、

お望みが有れば、回路などご紹介します)入力も出力も差動ですが、6dB、ゲインを損する気なら、片側だけ使うことも出来ます。

入力だけ単相の入力に出来る方法も書いて有りましたが、どうも、奇麗な音がしないのでやめてしまいました。石はこの位にして、

回路図入力、シミュレーションソフト、デザイナー2の、話にしましょう。このソフトを走らせると、まず使う石を聞いてきますので、

表の中からAN221E04 を選んで下さい、はじめの1回だけで、次からは、このチップで続けるか、チップを変えるかみたいな表示に変わ

ります。FPAA1という箱が出てきます、左上のプリンターの絵の右の黒い箱が、新しい箱FPAA2を作るボタンでその右の緑の3角の絵が

素子を選ぶボタンです、ここから素子を選んで、マウスの左ボタンでFPAA1の箱の中に摘まんできて、離す。取りあえず、表の中から

GAININVという素子を選んで下さい、直流から1Mhz程度まで、増幅出来る反転アンプです。この素子の入力をFPAA1の左上の入力ピン

に同じようにマウスを移動すると線が引けます、間違えて別の場所に繋がってしまった場合、マウスを線の上に持って行き、右クリックす

ると、消すことが出来ます。線が繋がったら、上の窓の中の赤いサインウェーブのマーク、これがオシレーターですのでダブルクリックし

て入力ピンに持ってきて接続します。繋がったオシレーターをダブルクリックしますとオシレーターの設定画面が出てきます。デフォルト

はサインウェーブが選ばれていますが、絵に有るように色々な波形が発生でき ます。1Khz,1ボルト程度に設定し、画面を閉じて下

さい。オシレーターの右隣の絵がオシロスコープですのでダブルクリックして素子の出力に繋ぎます。もう一つ、やることが有ります、

オシロとかオシレーターの絵の上の欄の文字の内SIMULATEと言う文字をクリックすると、文字列が現れ 、この中のSETUP

SIMULATIONを選ぶと、シュミレーターの設定画面が出てきます。START TIME、0 END TIME、100u SECがデフォルトですが

これは短すぎます、此処を10ミリセック位に設定します。設定画面を閉じて、SIMと言う赤いボタンを押すと、シミュレーションが始ま

ります。画面左下のカウンターがクルクル動き、止まったらシミュレーション完了です。オシロのスイープ周波数を500USECにすると、

波形が見えるはずです。この素子のデフォルトゲインは1ですから、単にオシレーターの波形をひっくり返しただけですので1ボルトの

出力が見えるという訳です。素子を右クリックしてCAM SETTINGSを選びゲイン1の所に3とか5とか入れると、出力がどのレベルで

飽和するかが見えます。簡単なアンプ類はデフォルトのスイチング周波数が4Mhzに設定されていて、オーディオアンプなら何の設定もい

りませんが、扱う周波数が問題となるフィルターやモジュレータ ー、発振器などは、与えるスイッチング周波数によって発信周波数や

フィルターの周波数が変わります。FPAA1の箱の素子の無いところを右クリックしてCIP SETTINGSを選びますとクロック0から3迄の

自由に変えられるスイッチング周波数の設定が出て来ます。1個のFPAAの中の素子に4波のスイッチング周波数を割り振ることになりま

す。後は、個々の素子にどんな周波数を与えるのか、ですが今度は素子を右クリックして、CAM SETTINGSと言う項目を選びます。

CLOCKAの矢印をクリックすると、この素子がクロック0か3のどれを選ぶかが出てきます。オールパスのフィルターで 50Hz程度まで

だそうとすると、5Hzとか7Hzとかのクロックが必要になり、マスタークロックは変えられないので、システムクロックを下げて対応した

覚えが有ります。オールパスの素子にはさらに細かい、周波数設定が有りますので、チップセッティングの分周比との絡みで、膨大な

周波数が生まれます、この中からオールパスの要求する周波数と0.001パーセント以内になる分周比を電卓と首っ引きで探した事を思い出

します。大体の内容はご理解戴けたのではないかと思いますが、又思いついたら書くことにします。


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