FreeBSD(98) 4.5Rアップグレード


FreeBSD(98) 4.5Rについて

  • FreeBSD(98) 4.5Rは、2001年5月にリリースされたVerです。
  • ここでは、FreeBSD(98) 4.3Rから4.5Rにアップグレードする手順を紹介します。


事前準備と補足説明

  • 「/usr/src」が存在していると、ファイルシステムのチェックの段階で、「/usr/srcが既に存在している。/usr/srcには何も書きこみません。」とのメッセージが表示されます。事前に、「/usr/src」ディレクトリを削除するなり、リネームしてからインストールする事が望ましいです。今回は、リネームします。(後で使う必要性は無い様な気もしますが、念のため)
    # mv /usr/src /usr/src.old
    
  • 「/etc」の設定ファイルは基本的に古いファイルがそのままリストアされるので、基本的な設定等は変更する必要はありませんでした。また、手動で/etcファイルをアップグレードする際に参照するために、新しい/etcファイルが/etc/upgredeに入っています。
  • 古いカーネルが「/kernel.prev」に保存されるので、いざと言う場合はこれで起動できます。


FreeBSD(98) 4.5Rのインストール(4.3Rからのアップグレード)

  • 手元にCD-ROMが無かったので、インターネット上のFTPサーバからインストールしました。
  • まず、以下のブートフロッピー2枚を用意します。このブートフロッピーは、「floppy98」ディレクトリにある同名のファイルを「tools/dostools」ディレクトリにある「rawrite.exe」と言うMS-DOSのツールを使って作成します。
    ・kern144.flp
    ・mfsroot.flp
  • ブートフロッピー2枚を使ってインストーラを起動します。最初に「kern144.flp」をFDドライブに入れて起動します。しばらくすると、MFSroootフロッピーを挿入してくれとのメッセージが表示されるので、「mfsroot.flp」のフロッピーを挿入します。読みこみが終わると、「Kernel Configuration Menu」が表示されます。「Start kernel configuration in full-screen visual mode」を選択します。
  • デバイスドライバーの削除/変更画面が表示されます。「Storage」で、以下を削除します。
    ・ADaptec SCSI and Compatible sound cards
    ・PC-9801-55 SCSI Interface
    また、「Network」で以下を変更、削除します。LANカード(ELECOM LANEED LD-98PT)に関する「ed4」設定については、下記MLのスレッドを参照して下さい。
    ・ed4で、IRQを「5」−>「10」に変更します。
    ・ed4以外を全て削除します。
  • 「JapaneseMessageCheck」が表示されるので、「Yes」を選択します。
  • 「sysinstall メインメニュー」では、「アップグレード:既存のシステムをアップグレードする」を選択します。
  • 「アップグレード」に関する注意事項が表示されるので、「Yes」をクリックします。配布ファイルコンポーネントの指定メッセージが表示されるので、「OK」を選択します。
  • 配布ファイルの選択画面になります。ここでは、インターネット上のFTPサーバからなので、「最小構成:可能な限り最小の構成」を選択しました。
  • portsコレクションのインストールの選択 −>「No」を選択します。(どうせ古いので)
  • 再び配布ファイルの選択画面に戻るので、「X Exit」を選択します。
  • ディスクラベルエディタに移動しますのメッセージが表示されるので、「OK」をクリックします。ディスクラベルエディタが起動され、以下の様に表示されます。
      区画  マウント位置  容量 Newfs
     da0s1   <none>         6600MB DOS
     da0s2   <none>         2000MB DOS
     da1s1a  <none>         4308MB *
     da1s1b  swap            128MB SWAP
     wd0s1   <none>         1800MB DOS
     wd0s2   <none>          213MB DOS
    
  • 今回のアップグレード対象のFreeBSD(98)4.3がインストールされている「da1s1a」を選択し、「M=マウント位置」を「/」(ルート)に設定します。「Q=終了」でディスクラベルエディタを終了します。
      区画  マウント位置  容量 Newfs
     da0s1   <none>         6600MB DOS
     da0s2   <none>         2000MB DOS
     da1s1a  /              4308MB UFS N
     da1s1b  swap            128MB SWAP
     wd0s1   <none>         1800MB DOS
     wd0s2   <none>          213MB DOS
    
  • ファイルシステムの一貫性チェックが開始されます。
  • 「/etcの内容をどこに保存するか?」とのメッセージが表示されるので、デフォルトの「/usr/tmp/etc」のまま「OK」をクリックします。保存が行われます。またカーネルの書き換えが行われ、古いカーネルが「/kernel.prev」に入っている旨表示されるので、「OK」を選択します。
  • インストールメディアの選択 −>「FTP」を選択します。
  • FTP配布サイトの選択 −>「J日本(98)」を選択しました。
  • ネットワークインターフェースの情報 −>「ed4」を選択します。
  • IPv6の設定 −>「NO」を選択します。
  • DHCPの設定 −>「NO」を選択します。
  • 「ネットワークの設定」画面で、IPアドレス等を設定します。
      ホスト名    :hiroshi.home
     ドメイン名   :home
     IPv4ゲートウェイ:192.168.0.1
     ネームサーバ  :192.168.0.1
     IPv4アドレス  :192.168.0.2
     ネットマスク  :255.255.255.0
    
  • FTPサイトへの接続が行われます。「サイトにファイルが見つからない。他のサイトを選択しますか?」との問い合わせが出たので、「Yes」で、「J日本(98)#2」を選択しました。
  • この後、インストールが実行されます。「アップグレードは完了しました。全ての古い/etcファイルがリストアされました。手動で/etcファイルをアップグレードする際に参照するために、新しい/etcファイルは/etc/upgredeに入っています。」のメッセージが表示されます。「OK」を選択します。
  • 「sysinstall メインメニュー」で、「X導入終了」を選択します。「システムをリブートします。」の確認メッセージがでますので、「Yes」を選択します。
  • 再起動後に、システム情報を表示して「FreeBSD(98) 4.5-RELEASE」となっている事を確認します。
    %uname -a
    FreeBSD hiroshi.home 4.5-RELEASE FreeBSD 4.5-RELEASE #0: Fri Feb 15 15:09:36 2002
         root@kcesx20.koganemaru.co.jp:/usr/src/sys/compile/GENERIC98  i386


gnome-1.4_3のインストール

  • ここでは、FreeBSDExpert付録CD-ROM#1のFreeBSD4.4Rに含まれている「gnome-1.4_3」パッケージを使用します。このパッケージは、meta-portと呼ばれ、packageの依存関係のみが記述されており、他の必要パッケージが連鎖的にインストールされるものです。同誌によれば、下記のインストール時のエラーは無視してかまわないとの事で、2つとも存在しており、インストールもされている。

    # mount /mnt/cdrom
    # cd /mnt/cdrom/packages/gnome
    # pkg_add gnome-1.4_3.tgz
    pkg_add: could not find package sawfish-gnome-1.0_1 !   <--問題無し
    pkg_add: could not find package rep-gtk-gnome-0.15_1 !  <--問題無し
    
    ****************************************************************
    *                                                              *
    *  - To compile gtk-- based applications, type                 *
    *    eg++ `gtkmm-config --cflags` foo.cc `gtkmm-config --libs` *
    *                                                              *
    *  - If you want to use autoconf with gtk--,                   *
    *    Please copy gtk--.m4 to /usr/local/share/aclocal          *
    *    by yourself, thanks.                                      *
    *                                                              *
    ****************************************************************
    
    ************************************************************
    x GDM may contain vulnerabilities leading local root       x
    x compromise, and it is reported widely with various       x
    x security sites and groups. It is not recommended that    x
    x this port be installed in public environment. Do you     x
    x wish to accept the security risk and build GDM anyway?   x
    ************************************************************
                       [ Yes ]        [ No ]         <--「Yes」でRET
    
    GDM is installed.
    
    Please note the following:
    - Add 'gdm' user and 'gdm' group by handle.
    - This port doesn't work on the normal FreeBSD 3.x-RELEASEs because
      PAM is not stable.
    - This port has been tested on 5.0-CURRENT and 4.1.1-STABLE.
      4.x-RELEASE may or may not work.
    - You should append these lines to your /etc/pam.conf, otherwise
      GDM will refuse all logins:
    
    # gdm config
    gdm     auth            requisite       pam_unix.so     try_first_pass
    gdm     account         requisite       pam_unix.so     try_first_pass
    gdm     session         required        pam_permit.so
    
    - To enable GDM after booting, edit your /etc/ttys(5), and change the line
      for ttyv8 to
    
    ttyv8   "/usr/X11R6/bin/gdm -nodaemon"  xterm   on
    
    These notes were written by:  Yukihiro Nakai 
    and updated by: Stijn Hoop 
    




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