FreeBSD 4.9Rアップグレード


FreeBSD 4.9Rについて

  • FreeBSD 4.9Rは、2003年10月29日にリリースされたFreeBSDの最新版です。このリリースは、4-STABLEブランチのメンテナンス的な要素が大きく、新しい機能はあまり追加されていません。
  • ここでは、FreeBSD 4.7Rから4.9Rにアップグレードする手順を紹介します。


事前準備と補足説明

  • 「/usr/src」が存在していると、ファイルシステムのチェックの段階で、「/usr/srcが既に存在している。/usr/srcには何も書きこみません。」とのメッセージが表示されます。事前に、「/usr/src」ディレクトリを削除するなり、リネームしてからインストールする事が望ましいです。今回は、リネームします。(後で使う必要性は無い様な気もしますが、念のため)
    # mv /usr/src /usr/src.old
    
  • 「/etc」の設定ファイルは基本的に古いファイルがそのままリストアされるので、基本的な設定等は変更する必要はありませんでした。また、手動で/etcファイルをアップグレードする際に参照するために、新しい/etcファイルが/etc/upgredeに入っています。
  • 古いカーネルが「/kernel.prev」に保存されるので、いざと言う場合はこれで起動できます。アップグレード後に立ち上がらなければ、boot: のときに、「kernel.prev」として古いカーネルを指定してブートすればOKです。


FreeBSD 4.9Rのインストール(4.7Rからのアップグレード)

  • UNIX USER 2004年1月号の付録CD-ROMを使ってアップグレードインストールを行いました。CD-ROMブートが出来るので、非常に簡単に進められました。インストーラは英語版のみですが、以下の説明は日本語版ベースになっています。
  • インストーラを起動すると、「Kernel Configuration Menu」が表示されます。特に設定する必要は無いので、「Skip kernel configuration ...」を選択します。
  • 「sysinstall メインメニュー」では、「Upgrade:既存のシステムをアップグレードする」を選択します。
  • 「アップグレード」に関する注意事項が表示されるので、「Yes」をクリックします。配布ファイルコンポーネントの指定メッセージが表示されるので、「OK」を選択します。
  • 配布ファイルの選択画面になります。ここでは、「X-Kern-Developer:全バイナリ、文書、カーネルのみのソース、X Window Systemを含む」を選択しました。
  • portsコレクションのインストールの選択 −>「Yes」を選択します。
  • 再び配布ファイルの選択画面に戻るので、「X Exit」を選択します。
  • ディスクラベルエディタに移動しますのメッセージが表示されるので、「OK」をクリックします。ディスクラベルエディタが起動され、以下の様に表示されます。
      区画  マウント位置  容量 Newfs
     ados1    none         10087MB DOS
     ad1s1a   none          7010MB *
     ad1s1b   swap           128MB SWAP
    
  • 今回の対象のFreeBSD4.7がインストールされている「ad1s1a」にカーソルを移動し、「M=マウント位置」を「/」(ルート)に設定します。「Q=終了」でディスクラベルエディタを終了します。
      区画  マウント位置  容量 Newfs
     ados1    none         10087MB DOS
     ad1s1a   /             7010MB UFS N
     ad1s1b   swap           128MB SWAP
    
  • ファイルシステムのチェックが開始されます。
  • 「/etcの内容をどこに保存するか?」とのメッセージが表示されるので、デフォルトの「/var/tmp/etc」のまま「OK」をクリックします。保存が行われます。またカーネルの書き換えが行われ、古いカーネルが「/kernel.prev」に入っている旨表示されるので、「OK」を選択します。
  • インストールメディアの選択 −>「CD/DVD」を選択します。
  • この後、インストールが実行されます。portsのインストールに結構長い時間(15分程度)が掛かりました。通常ならば「アップグレードは完了しました。全ての古い/etcファイルがリストアされました。手動で/etcファイルをアップグレードする際に参照するために、新しい/etcファイルは/etc/upgredeに入っています。」のメッセージが表示されるところが、以下のメッセージが表示されてしまいました。
    Add of package expat-1.95.6_1 aborted, error code -
    Please check the debug screen for more info
    
  • 仕方なく「OK」を選択すると、以下のメッセージが表示されました。
    Loading of dependent package expat-1.95.6_1 failed
    

  • 「OK」を選択すると、以下のメッセージが表示されました。
    Loading of dependent package XFree86-libraries-4.3.0_6 failed
    

  • 「OK」を選択すると、以下のメッセージが表示されました。
    Loading of dependent package XFree86-FontServer-4.3.0_2 failed
    

  • 「OK」を選択すると、以下のメッセージが表示されました。
    Hmmmm. We couldn't even extract the bin distribution. 
    This upgrade should be considered a failure and started from the beginning, sorry!
    The system will reboot now
    

  • 「OK」を選択すると、再起動が行われます。再起動後に、システム情報を表示したところ、「FreeBSD 4.9-RELEASE」となっていました。一応アップグレードされた様に見えます。

    % uname -a
    FreeBSD taro.home 4.9-RELEASE FreeBSD 4.9-RELEASE #0: Mon Oct  27 17:51:09 GMT 2003
         root@freebsd-stable.sentex.ca:/usr/obj/usr/src/sys/GENERIC  i386
    


XFree86のVer確認

  • XFree86は、FreeBSD 4.7と同じVersion 4.2.1のままでした。インストールがうまく行かなかったためと思われます。

    % X -version
    
    XFree86 Version 4.2.1 / X Window System
    (protocol Version 11, revision 0, vendor release 6600)
    Release Date: 3 September 2002
            If the server is older than 6-12 months, or if your card is
            newer than the above date, look for a newer version before
            reporting problems.  (See http://www.XFree86.Org/)
    Build Operating System: FreeBSD 5.0-CURRENT i386 [ELF] 
    Module Loader present
    




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