久々にアニメネタ(*^_^*) 

 

またアニメか、とお叱りを受けそうですが…

今回は、厳密に言えば「PCゲーム」ネタです。

「ファルコム」というソフトメーカーをご存知でしょうか?
まあ、知っている人は知っているでしょうが、ストーリーRPGゲームの「草分け」ともいえるソフトメーカーさんです。

私も多分に漏れず、PCをはじめてからゲームにのめりこんだクチですが。最初に手に入れたPC(PC-9821)以来、とくにRPGゲームが気に入ってしまい、手当たりしだいゲームソフトを買って楽しんでおりました。

その中で特にお気に入りだったのが2つありまして。

一つは「アートディンク社」が発売していた「ルナ・ドーン」シリーズ。
そしてもう一つがファルコム社の「英雄伝説」シリーズだったんです。

「ルナ・ドーン」シリーズはまさにRPGの本道。PCがゲームマスターとしてさまざまなシナリオを準備し、それをプレイヤーが自由に選択できるもの。自由度はともあれ、さまざまな選択肢があって比較的面白くゲームが楽しめる。

ところがもうひとつの「英雄伝説」シリーズは、はっきり言って「RPG」を名乗ってはいるけど、厳密な意味では「RPG」ではないゲーム。一応「ストーリーRPG」を称してはいるけど、じつはこの呼名もよく読むとおかしい。

RPGはもともとマスターとプレイヤーがあって、マスターがさまざまなシナリオを準備して、さまざまなストーリーをプレイヤーが自由に選択できるところが面白いもの。ところが「英雄伝説」シリーズはそのストーリーが予めマスターによって決められており、それ以外のストーリーを選択できないようになっている。ということは、もはや「RPG」とも言えないものなのだ。

でも、そんなことはどうでもいい。どうでもいいくらい、ストーリーが面白いのがこの「英雄伝説」シリーズなのだ。

今回、久しぶりにその「最新作」が発売されまして、延べ60時間余り費やしてつい今しがた「コンプリート」したんです。かかった期間が約一ヶ月。夏休みも暇を見つけてはひたすらゲームに興じてしまいました。

これがまた「面白い」。ゲームというか「ストーリー」がまさに「ドラマ」しているんです。今回から映像が「3D化」したんですが、まさに「アニメ映画」を見ている感覚でストーリーが展開。そして最後に「どんでん返し」があったりしてみている「プレイヤー」はドキドキハラハラの集中砲撃。

ところどころ「ミステリー」あり「ギャグ」あり。そして最後にはちょっと「ラブストーリー」ありと盛りだくさん。最近のアニメでさえ、これほどの作品にはお目にかかれないですよ。

この作品のいいところは「プレイヤーがストーリーに参加できる感覚」ですな。だから余計「主人公」に対し、感情移入できることです。普通の映画やドラマでは味わえない感覚でしょう。それが「ストーリーRPG」なんだと言われれば、定義はどうであれ「アリだ!」と思ってしまうのは私だけかな?

英雄伝説シリーズも今回で6作目。
思えば最初に楽しんだ「英雄伝説シリーズ」は第三作目の「白き魔女」。それ以前の作品には残念ながらお目にかかっていないが、この第三作こそ「ストーリーRPG」なるものの分野を決定付けた「傑作」でした。

私も、漫画やアニメで「泣かされた」経験はありますが「ゲーム」で泣かされたのはこれがはじめて。主人公が追う「白き魔女ゲルド」の「想い」というか「健気さ」に胸打たれ、PCの前で涙をぼろぼろとこぼしたのは後にも先にもこの作品だけです。

やがて「続編」が次々と生み出され、第四作目「朱い雫」、第5作「海の檻歌」で完結。その後、その三作品は、舞台である地名から「ガガーブ三部作」と称され、いまだに高い評価を得ています。

それからしばらく、ファンから続編の要望が多数あったとはいえ、なかなか製作されなかったのですがようやく、その続編というか「新作」が発表されたのです。

それが今回の第6作。「空の軌跡(きせき)」なんです。

内容は述べませんが、とにかく「面白い」作品であることは間違いない。

とかくPART2というのは面白くないものが多いのですが、これには当てはまりません。そもそも前作である「ガガーブ三部作」とは、主人公もストーリー、舞台も全く違う。そもそも全く違う「世界観」でドラマがスタートしますから、前作に引かれて楽しむような要素は全くない。

だから、前作を知らない人でも楽しめる作品になっているということです。

それに「音楽」もいい。今回からはそれまで「ゲーム音楽」といえばBGMだけだったんですが、エンディングに「歌」が入りました。それがまた新鮮です。もちろん、聞きたければゲームに勝ち残り、エンディングになだれ込まなくてはなりませんけどね。

さらにもう一つ。今回の作品の「凄い」ところ。

それは、物語が完全に完結していないところです。

以前の「ガガーブ三部作」は、第三作である「白き魔女」ですべて「完結」しているため、のちの二作品はその「過程」というか「過去譚」であったわけですが、今回は「空の軌跡」自体で物語が完結していないのです。

というより、一つの区切りはついたといえるのですが、なぞもまだ多く、また主人公の一人が最後に「失踪」してしまうという、新たな展開が準備されていて、つぎの「続編」につながる形で終わっているのです。

ファルコムのサイトでは、そのあたりの話題でいま沸騰直前。早くも次回作を期待する声がたくさん寄せられています。

まったく、うまい作り方をしているな。これが私の率直な感想です。まあ、興味有る方はゲームソフト店にいって「空の軌跡」を購入して楽しんでみてはいかがでしょうか。今年の「アニメ映画作品」で私の「一押し」です。
ゲーム作品ではありますが。(^_^)v

「まほろまてぃっく」が終わってしまった現在、次にハマる作品を探していた私にとって、「空の軌跡」は久々に「じりじり発売を待つ感覚」を楽しめる作品になりました。

舞雨 寛
(2004年8月8日発表)


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