些細なご報告

 

先日受けた「無線従事者国家試験」の結果が今日、まいりました。

結果は「合格」とのこと。第一級特殊無線技士の資格習得ができたわけです。やっと、ひとつの「ステップ」がクリアされました。

思えば今から23年前に受けた「屈辱」といいますか、「挫折」をようやく「クリア」したわけで、他の人にとってはどうであれ、自分としてはやっと「復讐(リベンジ)」できたという気持ちでいっぱいです。

でもこれは「通過点」でしかありません。明日から次のステップに向けての「挑戦」が始まります。それは「第二級陸上無線技術士」の資格習得です。

ちなみに「第一級陸上特殊無線技士」とは、出力が50W以下の「多重無線設備」もしくは「レーダー」等を備えた「無線局」の「技術操作」が出来る資格のことです。「多重無線設備」とは一般には「携帯電話」「自動車電話」の基地局装置や、マイクロウエーブ中継局、インテルサットやインマルサットといった「宇宙人工衛星」の地球局やテレビジョン中継局に代表される「無線設備」のこと。

つまり、これら「通信設備の操作」をし、運用できる「最低限」の資格です。

ですから以前は、NTT(現在のNTTドコモ+NTTコミュニケーションに相当)に無線技術者として勤めるには、最低でも「一級陸上特殊無線技士」が必要だったのです。理想はもちろん、私の次の目標である「第二級陸上無線技術士」を持っていること、だったんですけどね。

ところが当時の私はこれらの資格習得に失敗しまして。結局、「NTTグループ」の入社試験さえも受けることが出来なかったのです。
もし、NTTに入っていたら、それも「ドコモ」に入社できていたら、人生違っていたかもしれませんな。いま、「NTTグループ」は「ドコモ」が稼ぎ頭という話です。「東西NTT」も「NTTコミュニケーション」も利益は薄く、とくに「東西NTT」は「赤字」という話も聞いています。

考えてみればあたりまえのこと。「東西NTT」は「有線電話の地方回線」で利益をあげる会社ですが、昨今の「通信会社」間の価格競争やインターネットの普及によるIP電話の拡大。さらに、携帯電話普及による一般電話加入者の減少によって年々売上が減少方向ですからな。

儲かってしょうがないのは「ドコモ」だけでしょう。
事実、「ドコモ」で売り上げたお金の一部は、持ち株会社「NTT」を経由して、他のグループ会社である「東西NTT」や「NTTコミュニケーション」などに流れ、赤字の補填に使われているようですから。

もしかしたら「ドコモ」に入っていたら「NEC」より給料が高かったかもしれないな。「NTT」だと「資格」が評価されるけど一般製造メーカーである「NEC」は、そういう資格を評価しない会社ですからね。
NECは「学歴」を高く評価する会社です。

高校卒は採用しないし、専門学校卒さえも採用しない。

国内の工業系大学や著名な大学院で「修士」「博士」号を取得してないと入社さえも出来ません。

私なんかは工業系専門学校卒ですが、NECに勤められたのは10年ちょっと。今は「子会社」に「移籍」されていますし、同じ学歴の者の中には「子会社」もろとも別会社に売り飛ばされているものもいます。

まあ、これも時代ですからな。結局は「生き残る」ためにはやむを得ない選択だったのでしょうけど、おかげで仕事のバリエーションが少なくなり、結局は先の見えたような「仕事」しか出来ません。

まあもそれでも「仕事」があるだけマシというものでね。そうなると自分自身なにを「夢」として仕事に没頭したらいいのかわからなくなるのも無理ないことですよ。

私はそれを「何とかしたい」と考えまして、とりあえずは「資格習得」を考えたわけです。まあ、会社勤めをする人からすれば、40をとうに過ぎた男がいまさら「資格習得」なんて、と思われるでしょうが少なくとも、今までしてきたことが「資格」という「結実」した形で残るので、自分的にはこの20余年間が「無駄ではなかった」と思えるようになると思いまして、突如「受験勉強」をはじめたわけです。

それが今日、ひとつの結果として現れたので、それをベースにして次のステップへと進むことが出来るようになったのです。

まだまだ困難な道が続きますが、明日から次の「挑戦」を開始したいと思います。

最終目標は「無線従事者」の最高の資格である「一級陸上無線技術士」です。


舞雨 寛
(2004年10月29日発表)


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