ここでは「学会員」としての日常に関する事を紹介します。学会員って、いったいどういう生活をしているの?とか、組織の中に組みこまれて何をしているの?といった素朴な疑問に答えようとする試みです。
学会の幹部はどう言う生活を強いられるのか。また、一般会員はどのように「活動」をしているのか。そのような事に興味を持つ方も居られることと思います。そのような方々の参考になれば幸いです。
まず、基本は「勤行・唱題」です。教義の中では「自行(自らのために行う修行)」として位置付けられています。「勤行」では朝・夕二回、御本尊さまの前に端坐して方便品・寿量品(長行・自我偈)を読誦します。朝は五座、夕は三座として、それぞれの座にそれぞれ意義付けがされています。初座は仏法を守護する諸天善神に対する報恩感謝の供養、ニ座は本門の本尊に対する報恩感謝の供養、三座は宗祖・日蓮大聖人、第二祖・日興上人、第三祖・日目上人に対する報恩感謝の供養、四座は広宣流布祈願及び各自の祈願・誓願、そして第五座では先師・先祖及び先達の追善供養という意義付けです。
例えば、学業成就の祈願の場合は四座で行います。御本尊を安置している仏壇に「祈・○○大学合格」とか「祈・××検定突破」とか、掲示物を掲げて祈ったりします。
「唱題」は決まった形がありません。とにかく、必要な時間に必要な数だけ「南無妙法蓮華経」という題目を上げる修行法です。題目の上げ方にはニ種類あります。「読(どく)の題目」と「誦(じゅ)の題目」です。「読の題目」とは御本尊の前に端坐して、朗々と上げる題目を指します。「誦の題目」とは、心の中に御本尊をイメージしながら声を発しないか、若しくはぶつぶつと口の中で唱える題目を指します。
「読の題目」は例えば毎日1時間と決めて、御本尊の前で題目を上げたり、或る時は「10時間唱題会」とか機会を設けて、集団で上げたりと実に様々な方法を用いて上げています。「誦の題目」としては、危険な作業に従事したり、または集中力を必要とする場合に、口の中で唱えて心を落ち着けたり、気持ちを集中させたりする時に用いられます。
唱題は数も求められますが、どれだけ一念を込められているかも求められます。まあ、集中力に欠けるな、と自分で思う人は「数」で勝負。時間のあまり持てない人は「集中力」で勝負、というのが一般的考えですね。(^_^)
これは、未入信の知人と仏法について対話する事です。仏法とは何か、信心とはどういうものか、というのが主なテーマになる場合が多いですね。中には知人から人生相談などを持ちかけられて仏法対話になったり、他宗派の信者から問答を仕掛けられたりして対話になったりすることもあります。教義の中においては「化他行(他人を化導しようとする修行)」と言われるものです。
組織としては「セミナー」とか「イベント」を設置して「集団」で行うものも有りますが、基本的には一対一の対話が原則です。
これは会員同士お互いに寄り合って情報交換したり、相互に激励し合うために集まる事を指します。会合には「座談会」「活動者会」などがあり、地域によって異なりますがおおよそ一ヶ月に一回行われます。この他に、「幹部会」「本部幹部会(同時中継)」、「イベント会合」、さらに一般非会員も含めたイベントとして「地域の日」などには、会館を開放して「お祭り」を企画したり、自由に参加できる「セミナー」など開催する地域もあります。
これは、創価学会がまだ「創価教育学会」と名乗っている昔から変わらずに開かれている「伝統行事」のひとつです。現在は活動が地域主体であるために、大抵は「地区」単位で行われている会合です。ただ、首都圏・大都市圏のような「大人数」の地区だと、開催場所、時間等の問題があって地区単位で開催するのが厳しい場合、「地区」より下部の組織単位である「ブロック」で行われる場合もあります。逆に地方の場合は「地区」ではあまりにも人数が少ない、または開催運営が難しい場合は「地区」の上部組織単位である「支部」で行うところも有ります。
会合の中では宗教機関紙「大白蓮華(だいびゃくれんげ)」をテキストとした「御書講義」や青年部主体の「研究発表」、未来部(少年少女部・中等部・高等部)のアトラクション、体験談や活動報告などが行われます。また、地方幹部や中央幹部などが訪れて、スピーチなどをするところも有ります。
ともかく、一ヶ月に一度の「顔合わせ」であり、信心の確認の場として座談会は、重要な会合として位置付けられています。
この会合は「不定期」に開催されます。というより、幹部(地区幹部、支部幹部や区・圏幹部等も含む)の判断によって設けられる会合です。主な目的は「連絡」です。週間活動予定、月間活動予定の確認。イベントの打合せなどいろいろです。また、「唱題会」「勤行会」も此の部類に入る「会合」になります。様々なイベントや活動が煮詰まってくると増えてくる会合です。活動家にとっては大変な会合であるとも言えるかもしれません。
これは幹部が情報交換や連絡の為に役職以上の部員を集めて開催する会合です。役職にはブロック長(壮年部)・ブロック坦(婦人部)、地区部長(壮年部)・地区婦人部長(婦人部)、支部長(壮年部)・支部婦人部長(婦人部)などがあります。また、青年部においては、ニューリーダー(男子部)、ヤングリーダー(女子部)、地区リーダー(男子部、女子部)、部長(男子部、女子部)などがあります。
これは、一般の幹部会とちょっとばかり異なります。一ヶ月に一回開催される全国規模の幹部会です。会長をはじめ全国幹部が揃い、その一ヶ月間の活動方針を確認し会う会合です。また、衛星回線を使って全国の主要な会館に「同時中継」される幹部会でもあります。このごろは名誉会長も出席してスピーチされることが多く、全国の会員が唯一、名誉会長の声を聞くことが出来る会合です。
これは会員が拠点や会館など一箇所に集まって勤行を行う会合です。毎週日曜日というように特定の曜日を決めて週間体制として行われたり、自由参加で毎日行うとか、その地域の環境にあわせた形で実施されるものです。また、新年勤行会や七五三勤行会などのように、祝日や祭日にあわせて行われるものもあります。
創価学会にはいくつかの「記念日」があります。3/16広布後継の日、5/3創価学会の日、11/18学会創立記念日などがそれにあたります。この日を記念して行われる勤行会が「記念勤行会」です。近頃は本部幹部会に置き換えられて行われることが少なくなりました。
創価学会はイベントをよく行う団体でもあります。その中で有名なのが「文化祭」です。最近では1998年11月に中部・名古屋で行われた「第18回世界青年平和文化祭」があります。これは参加協力できるメンバーによって行われる一大ページェントです。
この他には各地において「健康セミナー」と銘打ち、地域で活躍されている病院関係者を講師に招くなどして「健康とは」「健康的な生活とは」という内容で講演会を実施したり、中には同じ同志の中で医療に携わるメンバーにお願いして「生活習慣病の予防」とか「健康的な食事のし方」等、さまざまなテーマを設けての学習会をおこなうなどして、地域の人たちとともに健康意識向上に役立てたり、また、SGIを通して難民救済キャンペーンや核兵器廃絶の署名集めを行うなど、さまざまな方面の活動に参加しています。
次に、ある青年部の一日を紹介しましょう。これは、どこそこのだれだれといった具体的な個人の一日では有りません。平均的な学会青年部員の、平均的な一日の様子だと理解してください。
起床 AM6:00
朝起きると仏壇を掃除し、供物を奉じて勤行を行います。五座の勤行と題目で約三十分。その後、食事をして出勤。AM7:00。
AM8:30〜PM5:30
職場で仕事。「御みやづかいも法華経とおぼしめせ(檀越某殿御返事)」という指導があるので、みな一生懸命に励む。
PM7:00
帰宅。食事をそこそこに座談会へ参加。今日は司会を頼まれていたっけ。それに御書講義も…。
PM8:30
座談会終了。引き続き男子部活動者会へゆく。座談会参加者の人数を部長に報告しなくては…。
PM9:00〜PM10:30
男子部活動者会。勤行三座と題目で約三十分。その後、男子部長や他のメンバーと打ち合わせ。さらに御書(大聖人の著作)を読み、部長の講義を聞く。
PM11:00
帰宅。入浴の後、仏壇の前に座って少々題目を上げる。「煩悩即菩提」。悩み多き年頃だからこそ、題目も上がるというものだと部長もよく言っていた。
PM12:00
就寝
考えてみると意外と大変ですね。いつ遊べるのだろう…(^^ゞ
でも、みなこれくらいのこと、いとも簡単にやってのけます。当たり前になってしまうんです。これは実に恐ろしい。慣れというものは恐ろしいものですねえ。
ついでといっちゃあナンですけど、上級幹部であればあるほど、睡眠時間は確実に削られていきます。そう言う意味では、一番楽をしているのは幹部ではなく、一般の部員さんということになりますね。(^○^)