新レーザ クラス分け
安全規格ではレーザ装置の危険性に応じたクラス分けがなされている。従来、安全な方からクラス1,2,3A,3B,4の5段階の分類が採用され、クラス3Bまでパワー(エネルギー)等で規定された被ばく放出限界(AEL:Accessible Emission Limit)と称する基準値を定めていた。本改正で、ビーム広がり角の大きなレーザ光(半導体レーザや光ファイバから出力される光)のため、またはビーム径の大きなレーザ光のため、パワー(エネルギー)密度がMPE以下になるような低クラスの分類が追加され、クラス1,1M, 2,2M, 3R,3B,4の7段階に細分化された。新たなクラス1M, 2Mは、ルーペまたは双眼鏡等のレンズ系を使用しないかぎり安全となるレーザ製品に対して設けられたクラスであり、後述の特定の測定系を用いて放射レベルを評価する。但し、適用するAEL表は元のクラス1,2と共通である。また、従来のクラス3Aはパワー(エネルギー)とパワー(エネルギー)密度の2重規定であったが、今回、裸眼での安全性を保証していた(MPE値と等しい)パワー密度の制限が外され、クラス3Rと名称が変更された。従って、クラス3Rはクラス1及び2の5倍のパワー(エネルギー)に対応するパワー規定だけを残したものであり、従来のクラス3Aに加えて、パワー密度がAELを超えるためクラス3Aから外れる低パワーのクラス3Bを含めたものに相当する。なお、クラス3B及び4は従来と同じである。
(JIS C 6802 :2005 ,103ページ解説より)