蒲焼きさん太郎

焼き肉さん太郎

わさびのり太郎

酢だこさん太郎

のし梅さん太郎

販売単位 60個単位

製造メーカー 菓道

包装形態 個包装


白身魚を擦ってのしたものに、それぞれの味をつけた駄菓子。わさび太郎は最近出てきた新商品だが、意外と人気がある。


:「今回は菓道の蒲焼きさん太郎シリーズね。どうぞ」

トミー:「半分ずつですか?」

:「そう」

実は経費削減で一つの駄菓子をみんなで分け合うことにしたのだ。

ぺりぺり包装を剥がす一同。

:「実は俺、ここらへんの駄菓子も食ったことないんだ」

と言って蒲焼きさん太郎を口に入れる私。

「ぐはあっ」

:「なんだこれ!気分悪くなるー!」

なにかの間違いかと思い、もう一切れ口に入れる。

「げはあっ!」

のけぞる私。

:「なんでこんなチープな駄菓子が人気あるんだ!」

その時、わさびのり太郎を試食していたトミーが声を上げた。

トミー:「ん!辛いですよ!これ!」

:「ほんと?」

チーフ:「うん。わさび、凄いね」

トミー:「わさびですよ。かなり辛い」

:「蒲焼き、まずい」

続いて私は酢だこさん太郎に手を出す。
包装を剥いたとたんにつーんとした香りが。

:「ん!鼻にくる!これ」

乾燥している蒲焼きさん太郎と違って、汁だくの酢だこさん太郎に怖じ気づく。が意を決して口に入れる。

「うわあああ!なんだこらああ!」

酸っぱすぎ!
身体をよじって悶えまくる私を見て、チーフが一言。

チーフ:「僕、酢だこさん太郎好きなんですけど」

:「す、酢だこが?まじ?」

口直しにわさびのり太郎に手を出す。そんな私を見てトミーが一言。

トミー:「わさびは、これ、子供食えないですよ」

:「でも、良く売れてんじゃん」

口の中にわさびのり太郎を放り込む。

「わさびだあ!」

天を仰ぐ私。

:「うう、嫌がらせみたいな味だー」

チーフ

「うまい!」

:「え?なにが?」

チーフ:「全部」

:「うそ」

チーフ:「なんでこれをまずいというのか僕には分からないですね」

:「たぶん、俺、こういう味濃いの駄目なんだよ」

といって続いて焼き肉さん太郎に手を出す。

トミー:「焼き肉より蒲焼きの方がなんか独特の味がありません?」

:「お。俺、焼き肉の方が食える!」

トミー:「焼き肉あっさりしている」

:「うん。俺、薄味派なのかな?ひょっとして」

そのとき、突然今まで沈黙していたレミーが、けほんけほんと噎せだした。

:「なに、何食ったのレミー」

レミー:「ワサビ」

:「あはははは」

そんなふうになごみながら、同時にのし梅さん太郎に手を出す私とトミー。

トミー:「うん!のし梅さん、酸っぺえ!」

:「でも、香りが良いから酢だこさんより食えるよ、俺」

チーフ

「うまい!」

食いまくるチーフ。

トミー:「酢だこの酸っぱさよりのし梅の酸っぱさの方がいいですね」

:「うん、上品に感じるよね。梅のせいで」

チーフ:「誰もコメントしないんですか?」

:「じゃあ、そろそろまとめますか。どれが一番旨かったですか?俺、焼き肉さん」

:「で、一番駄目だったのが酢だこさん」

トミー:「俺、一番おいしかったのが蒲焼きで、一番駄目だったのがわさびですね」

チーフ:「俺、ナンバーワンは酢だこですね。ナンバーツーのし梅」

トミー:「いや、わさび・のし梅は(人によって意見が)分かれるよ」

レミー:「Worst One 、ワサビ」

チーフ:「どっちかっていうとね。このパリパリ(蒲焼き・焼き肉・わさび)のよりね。このしっとり(酢だこ・のし梅)の方が俺は好きなの」

チーフ:「わさびは大人の味です」

チーフ:「蒲焼き、焼き肉は平凡ですね」

トミー:「蒲焼きの方がクセがあるかな」

:「レミー、どうナンバーワンは」

レミー:「Me?」

:「うん」

レミー:「ヤキニク」

:「なるほど。と、こんなところですかね、今回は」


「私」による総評

全般的においしくない(私は)。特に酢だこさん太郎、わさびのり太郎は最悪である(私は)。だが、この駄菓子の名誉のために付け加えておくが、実際に人気があってファンも多いのも事実である。
総評:
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