◎韓国へ行ってきました。(2000.2/7〜2/10)
◎私のホスト家族のこと:
私の家族は、何と昨年の夏に池さん(井内Fの熟年お父さん)がHome Stayした家族と同じでした。家に着くまでの車の中から“池さん”“池さん”と池さんの話題でもちきり。
・オンマーのエンジェルは昨年12月からファミリーを始めた新人フェロー。でも、会員としては4〜5年前から活動している感じ、とても美人で、絵が大好き‥‥2ヶ月くらい、学生時代に武蔵野美大に留学したことがある!‥‥日本語もとても上手!!(HIPPOのTape通り!)
・アッパーはレストラン経営で、とても忙しい(パッポー)。いつも朝早く帰宅し(夜遅く)、昼頃出かけるのであまり会えなかったけど、笑顔の暖かい、いい人。
・息子のウンチャンは高1で心がやさしく、犬のチャンやカメのトトをよく可愛がっていて、勉強に忙しそうだったけど素敵な好青年。
・娘のウナは小5で、昨夏日本へHomeStayに来て、それがどんなに楽しかったか喜々と話し、明るくて可愛い子。HIPPOも大好き。
※とても印象に残ったことは
毎朝、目が覚めると既にどこからともなくHIPPOのソノ子のTapeが流れてきて、心地がいい。そして、ああ、子供ってこんな感じで無意識の内にやさしく音をもらっているのだなーということ。家ではいつも私がTapeのスイッチを入れる人なんだけど、ここではちゃんとオンマーが入れてくれている!! B.G.Mって大切なんだ!!と身体で感じました。
それから、韓国のオンマー達は、自分の背丈より大きくなった息子でも、ほんとにスキンシップを忘れることなく自然に、外から帰宅した息子の手を暖めてやり、頭をなぜて、ひと声かけている。ウーン!!日本人が一番、こういうコミニュケーションが下手みたい!!(文化かな?)‥‥But,“沈黙は金なり”というのでは21世紀を世界の人と共に生きてゆくことはできません。日本人の、世界の中でも有数の外国語下手(世界の中で自分を主張してゆくのも下手!)というのは、どうも日常のその辺のことも変えてゆく必要があるのでは?‥‥がんばりましょう!‥‥
又、ファミリーのオンマー達が私の忙しいスケジュールの合間を見つけては集まってきて、TeaPartyにしてくれたり、サウナへ行ったり‥‥みんなカタコトの日本語でがんばる!!それが又、嬉しい。その話題の中心は、池さんのこと!!池さんがこんなに人気があるとは?!‥‥例えば‥‥ワカメスープの話題になると−池さんはワカメスープが大好き!それに歌も上手!カラオケにも行ったし、サウナにも‥‥! etc.‥‥何しろ、池さんは自分の精一杯で韓国語もいっぱい、しゃべったし、可愛いかったネ〜!!(ホント、池さんは丸ごと“ことばと人間”にぶつかって、いい交流をしてきたんだと感心しました。)(池さんありがとう!お蔭で私もこの嬉しさのオコボレを頂きました。)
つくづく、同じ活動をしている家に入ることが、初めて出会う人達なのにどんなに居心地よく、ことばも引き出されてゆくものか−と実感しました。
※ことばのこと
オンマーもアッパーも子供達もみんなHIPPOの多言語活動をしているということは、同じTapeを使って自然習得をしているということなので、嬉しいことがいっぱい日常的に起こってくるのです。
たとえば、小3のジェームスボンドというあだ名の男の子が一緒に車にのっていて、家に着くたびにいつも言うことばが“着いた!広い畑の中の大きなお家!(団地の中のアパートなんだけど‥‥!!ハハハ‥‥)さあ到着。みんな降りて!あっ、デイヴは荷物おろしてね!OK、ママ。ソノコ、これからここがあなたの新しいお家よ!‥‥etc.‥‥ウフ、どうぞどうぞ、ごゆっくりね!あっ、すんだらドアーは開けといて。”までを大波で歌うのです。
やっぱりTapeを歌うというのは、その国の人が聞いた時、感動ですネ!!
又、“行って来まーす”と出かける時、アッパーは“いただきまーす”と言って出かけてしまったり‥‥ホント、笑いの絶えない家になってしまうのです。
◎韓国でのワークショップ:
SADAは、私はダンスの創ったPolly Wolly Doodleをして、チェミはRock My Soulのモーニング娘バージョンをやって、2つ共大受けしました。20〜30人集まってきて(オンマーもフェローも)やるSADA、メタ活はどこの国も同じで、メタ活の時にミーの持っていったアラビア語のソノ子のTapeを入れると、皆大波ですぐに口に出して言いはじめ、とっても楽しそうでとっても楽しそうで感動しました。
そしてみんなで輪になってアンジュセヨTime。最初にミーが多言語で自分がHIPPOに入ってからのことの紙しばいをして(大体、中心的には韓国語で)、Tapeをフランス語の手紙や大波の韓国語のオンマーの最後の手紙(これは特に受けた!)や中国語の在海外を歌い、次に私がアラビア語で自己紹介(コレも大受け!)そして少し、自分の紹介を紙しばいを使ってしたあと、“赤ちゃんのことばの不思議”紙しばい(いつも講演会でもやっている物)をしました。みんな、食い入る様に見ていましたが(前夜、オンマーのエンジェルにこの紙しばいを見せて一度やっていたので、オンマーにも手伝ってもらってやりました。)驚いたことに“ことば”=“人間”=なまり(多言語)のところに最初から感動してくれるのです。 この部分は、日本でも解りにくい人が多い様に思うのですが‥‥。 そして次に、(ハイハイ)→(つかまり立ち)→(歩く)の“自然はウソをつかないBut飛躍もしない(見えない部分の時が一番大切)”の所でした。
そしてアラビア語のタイトルを歌ったり、U.S.AでのHIPPOの話、Tonnyの中国語の大波の在海外の話をしました。そのあと、シュックラン−ムシムシが大ハヤリ!!
そして次にチェミがイタリア語で自己紹介したり、自分の紙しばいをやはりパンチャパンチャの顔で韓国語を中心に多言語でやり、ロシア語やスペイン語でTapeを大波やキレコミ波で歌いました。
私達3人は、別に相談していたわけではないのに、1人1人が個性的に自分の想いを持ってきたら、こうなっていた‥‥という感じで‥‥私は、ミーやチェミのことばや人間そのものの丸ごとに感動しました。18年前とは100倍くらいスゴイ!!と思ったのです。ダテに18年間やっていないのですね!“今”のHIPPOの中身(日常のファミリー活動)がスゴイのです。そしてミーは“あなたは10年間韓国に住んでいるのですか?”とたづねられたり、チェミは“すばらしい!!日本では解らなかったけど、こんなに明るく、力強くことばのできる人だったのね!”とか、私もモモちゃんに“わかちゃんスゴーイ!韓国語で講演ができるよ!”と言われてしまったのです。エッ?!ホント?!やっぱり嬉しい!!
日本の活動の中では見えないけれど、その国へ行ってそれなりの場があれば、確実にことばは引き出されて働き始めるのですね。
◎午後のMeeting:
午後のMeetingにも、オンマーを含めて沢山の人が残りました。みんな、どうしたら環境が豊かになるのか、会員がふえるのか‥‥真剣でした。というのも‥‥午前の活動があり、目の前で多言語の自然習得のそのままが見えて、尚かつ、“今”この韓国で何が必要なのか?21世紀に自分の足で立ち、自分のことばで世界にとんで行くことのできる人間を創るために!という話をしていたので‥‥。誰も自分のまわり、自分の子供のまわりに多言語の自然習得のできる環境を創ってくれない。自分の家の中、そして近所、友人には自分で声かけながら創るしかないと納得。
※栄小学校では、毎週の必須クラブの中にHIPPOの多言語の活動が入り、HIPPOのメンバー達が自分の多言語の公園の場として、沢山の人が子供達とかかわりながら活動していて、1年が経つという話をした時、とても未来が見える様でうれしい。自分達もがんばりたい、と響いていました。
そして自分達も年間計画を立て、韓国地域として、計画プロジェクトの中に入り、ワークショップも日韓をワッタガッタしながら(将来は米・墨とも)世界の中の韓国として‥‥ファミリーの中に世界がある活動‥‥に一緒にしてゆきたいと動き始めました。( − 同じ弦を持った人達と響き合いながら、世界ネットワークが創れて行く − ことばができる環境作り − 一歩一歩、だけど人間なら誰でも‥‥という違いを大切に、同じ人間を見つけてゆきましょう!!)
◎大田(テジョン)の国際文化学院へ:
夏の青少年の新しい受け入れ団体開拓の為、私達3人とニコちゃん、ヨンシミ、そして大田のフェローのナビサ、6人で金ジンベ学院長にお会いして、HIPPOの説明に行きました。
まず“多言語で開く21世紀”のビデオで榊原さんのお話の所を見てもらって、私の韓国語と韓国での最初のホームステイの話をして、韓国語の活動を通して初めて“人間のことば”に出会った話をしました。(ジンベさんはとても感動!!という感じ!) そして、多言語の自然習得を通して人に出会う活動だから“家族”のような関係性が必要で(世界中の人と)、人間なら誰でもことばができる様になる母語の環境とは、お互いに見つけ合い学び合う場で、上下の関係でなく平らな関係の中で、楽しく伸ばし合ってゆく(違いを大切に‥‥(個性を尊重して)‥‥同じ人間のことばを見つける)こと。 とりあえず“今”の子供達を見て下さい、と昨秋の青少年フォーラムの中の韓国、ロシア、アメリカへ行ってきた小学生達(キリンはロシアでおしゃべりしたネ!そのうしろには沢山のメンバー、大人、チビちゃんを含む−の顔、顔‥‥)の報告、を見てもらって、そのあと、数年前に韓国のKBSテレビのニュース番組で流れた“セゲヌン チグム(世界は今)”‥‥サバイのファミリーと井内ファミリーを中心にHIPPOの活動をしっかりせつめいしていて、とてもよくできているもの‥‥(見たい人は貸出ビデオあります。)を10分位見てもらいました。 金さんも、大したもんですね〜と感動してくださったのですが、一緒に見ている私達も、この活動‥‥大したもんだわ‥‥と同じ様に思い、みんなで一緒に韓国へ来て創っているんだということを実感しました。
HIPPOを知らない人に解ってもらう時、不思議にチカラもことばも湧いてくるのは、みんなが経験していることですね!こうやって種をまいて、みんなでいい環境を自分の為に創っているのがHIPPOです。
◎天国と地獄の話:
大田での学院訪問のあと、私達は天安(チョナン)の新しくできたばかり(昨年12月)のオヒメのファミリーへ行って、夜遅くソウルへもどったのですが、西澤ミーだけはお正月の交流でミー宅へHomeStayに来た小学生の子の(いいお父さんになろう会)いる家に単身立ち寄り、夕食を共にしてソウルへ戻りました。
そして、ソウルに戻ってきたミーの口から出た第一声が“わかちゃん、天国と地獄だったよー!”のひとことだったのです。
どういう意味かというと、前日のHIPPOのW.Sの時は、もう嬉しくてことばがどんどん飛び出して、みんなにホメまくられて、天国の様な気分だったけど、1人で大田のその家へ行った時、アッパーもオンマーもみんなとてもいい人だったけど、どんどんしゃべりかけてこられる韓国語がサッパリ解らなくて‥‥最悪!!もう適当にゴマかしているんだけど‥‥アレー、こんなはずじゃ‥‥ないよな〜! そこでHIPPOの説明をしようと、紙しばいで一生懸命説明したら、“ヘェー!そんなに沢山のことばがおできになるのですか。では、その15の中で一番よくできることばは何ですか?”とたづねられて、本当は、韓国語ですと答えたかったけど‥‥何だかたづねられているスタンスが、外国語がどれくらいできるのか?というモノサシで計られている様子がよく解ったので‥‥思わず、スペイン語です、と言ってしまった!!トホホホ‥‥
こんな気持、とーってもよく解りますよネ!HIPPOをやっている人なら、必ず体験していること(1度や2度は)‥‥そしてミーが見つけたこと
(ことばって、どこまで行っても同じなのよね!HIPPOに入った時も、みんなの言っていることが解らなくてアー絶望!って思ったけど、どの段階でも同じことが続いてゆくだけなんだ!! だから、今日入った人も、何十年も続けている人も同じなんだ!!(ホントホント、その通り!!))
ことば(人間)には、もうこれでいい、全部解った!なんていう段階はどこにもなくて、一生みつけ続けてゆくもの!!だからHIPPOは面白い!!
◎天安のオヒメのファミリーのこと:
はっきり言って驚きました。昨年の12月スタートしたばかりのふぁみりーなのに、赤ちゃん連れやチビちゃんのいる家族がバニャバニャ!!(たーくさん!)それだけでなく、皆、多言語でよーくTapeを歌うし、どんどん自己紹介etc.‥‥自分のカタコトでも精一杯の発言をしていく。
フェローのオヒメ家族はナンピョンの仕事で東京(新宿)に2年間住んでいた。(But,日本ではヒッポのことを知らなかった。) 入会しているメンバーは、皆同じ団地の中の人達で、毎日のように出会って一緒に遊んでHIPPOしている‥‥
前月のW.Sの時、お金が‥‥の問題がでた時に、オヒメは、はっきりこう言い切った人です。“私の家も大したお金があるわけではない。でも、この活動はほんとうに21世紀にむかっている大切なものなので、他にはお金を使わずに、このHIPPOに使いたい!”‥‥なーる程‥‥腹くくってまっすぐやれば未来は明るい!!
But,オヒメにも悩みがある。“赤ちゃんが先生という所が、みんなまだよく解らないの!!”‥‥ここのオンマー達は本物のBéBé(自分の)を持っているんだから、きっとBéBéフィーをやっていけば必ず解る!!‥‥どんな大人も、自分がかつては赤ちゃんだったのですから!(世界中、同じ)
◎ああ、そうだったのだ!!(大きな発見!!)
帰りの飛行機の中で考えました。
ミーもチェミもはじめて来た韓国だったのにすごかったなー!たったの3泊4日‥‥正味2日間‥‥なのに、この収穫はスゴイ!! 自分の中に宝があることを自分では解らなかったけど、この韓国へ来て何とかHIPPOを伝えたい!!今の自分の見つけていることを精一杯、解ってもらいたい!!と行動する“場”をもらったから、日常、日本でやっているものがバーンと出て、その宝は光をはなち、みんなに丸ごと愛(め)でられる結果になっている。ことばができるということは、こういうことだった!!
ああ、そーか!!今夏も又、沢山の子供達がお世話になるけれど、ただただホームシックになって泣いてばかりいるだけ、とか、ホストが塾ばかり行って毎日タイクツでえTVばかり見ていた、とか、もう韓国へは行きたくない、今度はアメリカへ行く!ということばを聞くと、ウーン、どうしたらいいんだろう?!と頭をかかえてしまっていた。確かに、小学生の時代に親から離れてことばも解らない所で、全く知らない家に2週間入れられて生活してくるわけだから、それができただけで花丸!!それに異論はない。 でも、この子供達はHIPPOの多言語活動を日常的にしていて、結構、多言語が話せたり(歌えたり)、紙しばいだって多言語でできる、という宝をもっている。きっと韓国でHIPPO活動を沢山の人に知ってもらおうとした時には、自分ではわからなかった、新しい自分に気がつくくらい、しっかりがんばれるにちがいない。その“場”をつくってやりさえすれば‥‥お友達の日‥‥説明会‥‥講演会‥‥etc.‥‥(この夏は、こんなことも創ってゆけたらいいなー!)
多言語をやって、赤ちゃんのようにことばの自然習得をするということは、多様なものを受け入れる土台作りができるということだから、段々にきっと相手の気持も解る(自分の価値観を人に押しつけるだけでなく)人間に育つはず。 その国の中で、新しい家族、友達の中で、自分がどの様に人との関係をつくっていけばいいのか?きっとHIPPOの日常活動の中で、ことばと人間にむき合う中に、全てがあるように思う。‥‥とすると‥‥あたり前で空気のように思って、あまり大切なことだと思っていない−
Tape流して、沢山の人に出会えるファミリー活動へ行って、お互いに見つけ合って楽しくなれる場。この一番当たり前のことをすることが、全てに通じること。
自分のことばを1つでも2つでも見つけて、人に言ってみること。そして、人の話も聞いてラクチンに自分を豊かにすること。(他人の頭を使って考える) ナマヌルイ自分の家の中だけや、気心のわかった友達のみの中でじっとしていないで、
ひとこと新しい友達に声かけたり、自分の子供の学校、幼稚園の友達、先生に講演会や説明会、、フォーラムのちらしをあげてみたり、積極的に自分から創る人の中に入っていってみること‥‥親もそうだけど、子供にも自らがんばる何かを見つけたい。(毎週のファミリーも自分が創る人になってみよう!!)一歩前へ!
今夏韓国、ロシア、アメリカ、カナダ、ドイツ、フランス、メキシコへ行く青少年達、そして青少年だけでなくHIPPOの交流で海外へ出かけるということ − ことばができるということ − 自分の足で立ち、自分のことばで世界に立てる人間創りとは? 多分、一番手前の自分自身が日常的にどう人とつながってことばを獲得しているのか?ということにつきるのだと思うのです。
そして、自分の中に眠っている“宝”“人間って素晴らしい”というものをお互いに引き出し合える場を創ってゆきましょう。“自分のことは自分自身でいくら見ていても解らないのです。自分というのは、まわりの人との関係性の中に在るのです。”ことばは1人ではできないのです。
このCartaは、わかちゃんが手書きで書いてみんなに配っているものを、僕が入力したものです。できるだけ原文に忠実にしてありますが、イラストは省略し、電話番号などの個人情報は伏せてあります。インターネットでも読むことができます。
URL: http://www2h.biglobe.ne.jp/~zou/news145.htm
さて、僕(コッキリ)もいよいよ、あと10日ほどで韓国へ渡り、6月末までの3ヶ月間、韓国で生活します。その間、インターネットでのファミリーニュースの発信は停止する予定です。(ひょっとしたら、韓国からできるかもしれませんが・・・。)