◎スペイン語のこと
何も解らず、ただメキシコへ行ってみたいという思いだけで飛び込んだ第1回目は、まさしくBéBéそのもの。SiとNoとGraciasぐらいで、あとはHIPPOのTapeのカバジンの中のエーヘーエストヤキーとか、ヤロヘビストとか、ウニポポヌンカデベカエセボカリーバ!、ケソヨぐらいで、あとはトロロイモのようにつながって何が何だか解らない波のウナルような音だけ。でも、ソノ子のTapeのなかのウデガナールとヌンカビアビスト、ウンコーチェデカバーヨ、タンボニートスコマケーヨ!というのは波が面白くて、みんなで笑いコケながら(中味の意味がサッパリわからないけど、なんだか言えると楽しいし、みんなの顔がオカシイ!)言っていたのを覚えています。そして、いざメキシコへ着いてみると、サッパリわからない!ヴァーモノス!と言われてもSi、No、Si−とわけわからず小犬のように連いて行ったり、今回講師で参加の鈴木堅史さん(ケンチ、NY在住)だって、第一回目一緒に参加した時は、私と同じで“クァントス アニヨス ティエネス?”と聞かれて、Si,Si!と答えていた!! HIPPOのみんながそんな状態!!でも、心(コラソン)だけは熱くて、人とつながる気持、まっすぐ人にむかい、BéBéが先生という多言語の活動をやってるんだという想いと、メヒコにもこのHIPPOの活動が生れて欲しいという気持はいっぱいで、チワワでもD.FでもSADAをしたりメタ活したり、お土産にHIPPOのTapeを沢山持って行ったのを覚えています。
その芽が少しずつ育って、(その時に出会ったハヴィエル、マルタが……そしてそのHost達が今のメキシコHIPPOを創っているのです)……
今回、私も自分の耳を疑う程、よくことばが解るのと、自分の言いたいことは全部言える(勿論、時々サッパリわからないこともあったけど…)のに驚きました。そして、ケンチは何と、みんなの笑いをとりながら、とても上手なスペイン語で講演もしてしまっているのです。
では、この間私達は何をしてきたか?というと、ウソでなくHIPPOのTapeを流し、必ずファミリーで人に会い、外へむかってまだHIPPOを知らない人達に熱い想いをぶつけ(想いが伝わらず何度も何度も打ちのめされながら)てきただけなのです。“伝えたい”という何かを強くもつことは、年令に関係なく、ことばを育てるのですね。
◎Year Long(高校一年間留学)のこと
今回、初めてのHIPPOのメキシコY.L生として高岡まやちゃんがいました。丁度、セマナサンタという一年間でクリスマスに次ぐ長期休暇と、国の祝日週間私はメキシコに居たので、Y.L生活まっただ中のまやちゃんの様子がよく解りました。強く想ったことは、Year Longと、他の交流とは質が違うということ。どっぷりと他人の生活の中に入りながら自分を出してゆく、この関係性を創ってゆくのは1〜2週間のHOME STAYとは雲泥の差で、短期なら少々無理しても、お互いガマンしながらでも何とか過ぎるけれど、1年間というと、とても高度なこと。その上に、現地の高校生活…勉強…単位取得…友人との関係、学校の先生との関係、地域との関係も創ってゆくわけですから…もう、これを乗りこえているY.L生はエライ!!大したもの!!と心からほめてあげたいと思います。その中で、ありとあらゆる人達の愛に支えられて乗りこえてゆくのです。こんなに凄い経験は、人生の中でも大イベントです。日本を一歩外へ出た途端に“ことば”に直面するのです。日本の中でヌクヌクと我まま放題で甘えてすごしていると、そのギャップは大きく自分との戦いも大変なことです。でも、ギリギリの絶壁に立ちながら自分の100%でがんばるこの体験は、何物にも代え難い大きな財産として、人間を成長させてくれるのです。できれば、どの子供にも参加してもらいたい!!と切に思いました。
まやちゃんはスペイン語も現地人と変わらない上、人に対するふるまいも、自分を見つめ直して、人との関係性を創ることででも、大きく成長していました。そして思ったことは
◎Year Longのことは正にチビちゃん達のこと!!ということです。
メキシコの人達から、たったの8ヶ月でこんなに自然なスペイン語をしゃべることができるなんて信じられない!!と言われていたまやちゃんは、小さい時から親がTapeをかけ、HIPPOの環境作りをウマズタユマズやってきたという中で育ったのです。
今回、帰国したらニュースの話題になっていたのが17才の少年のBusジャックや主婦殺害のことでした。こういう犯罪が起る大人の環境作りは何だったのでしょう?この差は大きいなーと思いました。
子供だけでことばが育つことはありません。家族でやっているHIPPOだからできる世界です。逆にHIPPOでしかできない世界が見えてきたののも、今回のメキシコ1ヶ月で見つけたことです。ことばができるというのには、長ーい時間が必要なのです。そう、急にはできないのです。親が本気になって、自分事として、ことばと人間に向かった時、はじめて、ウソでなく子供達のことばも育つのです。どういう子供を育てたいのか?自分の人生はどうありたいのか?17才になってバタバタしても遅すぎるのです。まやちゃんのような子が1人だけいてもダメなのです。同じ様な子が100人いた時に、まやちゃんももっともっと大きくなれるし、みんなももっとことばのできる、いい人間として大きく成長してゆけるのです。誰かが環境を創ってくれるわけではないのです。まず、自分の家から一歩ふみだしてゆきましょう。Tapeききましょう!!そして、1人ではできないので、沢山の仲間の中で、ラクちんに楽しく……!!何でも解らないからとアキラめないで、その中の小さな音1つでも見つけたらうれしくなれるでしょ!!プロセスそのものが“ことば”です。どんなに小さなことでも見つけたこと、や嬉しかったことは人(HIPPO大好きな人)に発信して下さいね!きっと嬉しさ×嬉しさになって数倍になって自分に戻ってくることでしょう。(詳しいことは、私がメキシコから送ったレポート(別紙)を読んで下さい。)(コッキリより注:このレポート、インターネット上のどこかにないでしょうか?誰かがすでにパソコンで打ってくれたようですが・・・見つけたら連絡下さい。リンクをはるか、ここに掲載するか、したいので。)
◎NY、ボストンのケンチ達やメヒコのハヴィエル達のように、まっすぐ妥協することなくことば(人間)にむかいましょう!!
レポートにない、メキシコのこと。
このCartaは、わかちゃんが手書きで書いてみんなに配っているものを、僕が入力したものです。できるだけ原文に忠実にしてありますが、イラストは省略し、電話番号などの個人情報は伏せてあります。インターネットでも読むことができます。
URL: http://www2h.biglobe.ne.jp/~zou/news147.htm