FreeBSD 4.4Rアップグレード


FreeBSD 4.4Rについて

  • FreeBSD 4.4Rは、2001年9月20日にアナウンスされたFreeBSDの最新版です。
  • ここでは、FreeBSD 4.3Rから4.4Rにアップグレードする手順を紹介します。


事前準備と補足説明

  • 「/usr/src」が存在していると、ファイルシステムのチェックの段階で、「/usr/srcが既に存在している。/usr/srcには何も書きこみません。」とのメッセージが表示されます。事前に、「/usr/src」ディレクトリを削除するなり、リネームしてからインストールする事が望ましいです。今回は、リネームします。(後で使う必要性は無い様な気もしますが、念のため)
    # mv /usr/src /usr/src.old
    
  • 「/etc」の設定ファイルは基本的に古いファイルがそのままリストアされるので、基本的な設定等は変更する必要はありませんでした。また、手動で/etcファイルをアップグレードする際に参照するために、新しい/etcファイルが/etc/upgredeに入っています。
  • 古いカーネルが「/kernel.prev」に保存されるので、いざと言う場合はこれで起動できます。


FreeBSD 4.4Rのインストール(4.3Rからのアップグレード)

  • FreeBSD Expert(2001年11月30日発売)の付録CD-ROMを使って4.3Rからのアップグレードインストールを行いました。CD-ROMブートが出来るので、非常に簡単に進められました。
  • インストーラを起動すると、「Kernel Configuration Menu」が表示されます。特に設定する必要は無いので、「Skip kernel configuration ...」を選択します。
  • 「LocalizationMenu」が表示されるので、「Japanese」を選択します。
  • 「/stand/sysinstall メインメニュー」では、「Upgrade:既存のシステムをアップグレードする」を選択します。
  • 「アップグレード」に関する注意事項が表示されるので、「Yes」をクリックします。配布ファイルコンポーネントの指定メッセージが表示されるので、「OK」を選択します。
  • 配布ファイルの選択画面になります。ここでは、「X-Kern-Developer:全バイナリ、文書、カーネルのみのソース、X Window Systemを含む」を選択しました。
  • portsコレクションのインストールの選択 −>「Yes」を選択します。
  • XFree86 3.3.6配布ファイルの選択 −>「Exit」(デフォルトのまま)を選択します。
  • 再び配布ファイルの選択画面に戻るので、「X Exit」を選択します。
  • ディスクラベルエディタに移動しますのメッセージが表示されるので、「OK」をクリックします。ディスクラベルエディタが起動され、以下の様に表示されます。
      区画  マウント位置  容量 Newfs
     ados1    none          5004MB DOS
     ad1s1a   none          7010MB *
     ad1s1b   swap           128MB SWAP
    
  • 今回の対象のFreeBSD4.3がインストールされている「ad1s1a」を選択し、「M=マウント位置」を「/」(ルート)に設定します。「Q=終了」でディスクラベルエディタを終了します。
      区画  マウント位置  容量 Newfs
     ados1    none          5004MB DOS
     ad1s1a   /             7010MB UFS N
     ad1s1b   swap           128MB SWAP
    
  • ファイルシステムのチェックが開始されます。
  • 「/etcの内容をどこに保存するか?」とのメッセージが表示されるので、デフォルトの「/usr/tmp/etc」のまま「OK」をクリックします。保存が行われます。またカーネルの書き換えが行われ、古いカーネルが「/kernel.prev」に入っている旨表示されるので、「OK」をクリックします。
  • インストールメディアの選択 −>「CD/DVD」を選択します。
  • この後、インストールが実行されます。portsのインストールに結構長い時間(15分程度)が掛かりました。「アップグレードは完了しました。全ての古い/etcファイルがリストアされました。手動で/etcファイルをアップグレードする際に参照するために、新しい/etcファイルは/etc/upgredeに入っています。」のメッセージが表示されインストールは終了します。
  • 「/stand/sysinstall メインメニュー」で、「X導入終了」を選択します。「システムをリブートします。」の確認メッセージがでますので、「Yes」を選択します。
  • 再起動後に、システム情報を表示して「FreeBSD 4.4-RELEASE」となっている事を確認します。
    # uname -a
    FreeBSD taro.home 4.4-RELEASE FreeBSD 4.4-RELEASE #0: Tue Sep 18 11:57:08 PDT 2001
         murray@builder.FreeBSD.org:/usr/src/sys/compile/GENERIC  i386
    



カーネル再構築

  • ビデオキャプチャドライバ(bktr)の追加およびブート時のSCSIデバイス待ち時間の変更を行います。手順は、4.3Rの場合と全く同じなので省略します。以下を参照して下さい。但し、カーネルコンフィグファイルの名称は例えば「kernel011202」として読み替えて下さい。

    カーネル再構築(FreeBSD4.3Rの場合)

  • 再起動後に、システム情報を表示して、コンパイルの日付とカーネルの名称を確認します。
    # uname -a
    FreeBSD taro.home 4.4-RELEASE FreeBSD 4.4-RELEASE #0: Sun Dec  2 12:04:25 JST 2001
         root@taro.home:/usr/src/sys/compile/kernel011202  i386
    

  • 「dmesg」でシステムメッセージに含まれるbktrドライバの情報を確認します。
    # dmesg | grep bktr
    bktr0: <BrookTree 878> mem 0xe1000000-0xe1000fff irq 9 at device 13.0 on pci0
    bktr0: Warning - card vendor 0x10fc (model 0x4080) unknown.
    bktr0: Pinnacle/Miro TV, Philips SECAM tuner.
    



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