FreeBSD 5.2Rアップグレード


FreeBSD 5.2Rについて

  • FreeBSD 5.2Rは、2004年1月212にリリースされたFreeBSDの最新版です。
  • ここでは、FreeBSD 4.9Rから5.2Rにアップグレードする手順を紹介します。


事前準備と補足説明

  • 「/usr/src」が存在していると、ファイルシステムのチェックの段階で、「/usr/srcが既に存在している。/usr/srcには何も書きこみません。」とのメッセージが表示されます。事前に、「/usr/src」ディレクトリを削除するなり、リネームしてからインストールします。私は、リネームして残しました(後で使う必要性は無い様な気もしますが、念のため)。先に、古いVerインストール時の「/usr/src.old」はまるごと削除しました。
    # rm -R /usr/src.old        <--古い「/usr/src.old」まるごと削除
    # mv /usr/src /usr/src.old  <--古い「/usr/src」をリネーム
    
  • 「/etc」の設定ファイルは基本的に古いファイルがそのままリストアされるので、基本的な設定等は変更する必要はありませんでした。また、手動で/etcファイルをアップグレードする際に参照するために、新しい/etcファイルが/etc/upgredeに入っています。
  • 古いカーネルが「/kernel.prev」に保存されるので、いざと言う場合はこれで起動できます。アップグレード後に立ち上がらなければ、boot: のときに、「kernel.prev」として古いカーネルを指定してブートすればOKです。


FreeBSD 5.2Rのインストール(4.9Rからのアップグレード)

  • UNIX USER 2004年3月号の付録CD-ROMを使ってアップグレードインストールを行いました。インストーラは英語版のみですが、以下の説明は日本語版ベースになっています。
  • CD-ROMから起動すると、以下のオプション選択画面が表示されます。デフォルトで問題無いので、「Enter」を押下します。
    1. Boot FreeBSD [default]
    2. Boot FreeBSD with ACPI disabled
    3. Boot FreeBSD in Safe Mode
    4. Boot FreeBSD in single user mode
    5. Boot FreeBSD with vwebose logging
    6. Escape to loader prompt
    7. Reboot
    
    Select option, [Enter] for default
    or [Space] to pause time
    
  • 「sysinstall メインメニュー」では、「Upgrade:既存のシステムをアップグレードする」を選択します。
  • 「アップグレード」に関する注意事項が表示されるので、「Yes」をクリックします。配布ファイルコンポーネントの指定メッセージが表示されるので、「OK」を選択します。
  • 配布ファイルの選択画面になります。ここでは、「X-Kern-Developer:全バイナリ、文書、カーネルのみのソース、X Window Systemを含む」を選択しました。
  • portsコレクションのインストールの選択 −>「Yes」を選択します。
  • XFree86ディストリビューションの選択画面になります。特に選択はしないので「X Exit」を選択し、前の画面に戻ります。
  • 再び配布ファイルの選択画面に戻るので、「X Exit」を選択します。
  • ディスクラベルエディタに移動しますのメッセージが表示されるので、「OK」をクリックします。ディスクラベルエディタが起動され、以下の様に表示されます。
      区画  マウント位置  容量 Newfs
     ados1    none         10087MB DOS
     ad1s1a   none          7010MB *
     ad1s1b   swap           128MB SWAP
    
  • 今回の対象のFreeBSD4.7がインストールされている「ad1s1a」にカーソルを移動し、「M=マウント位置」を「/」(ルート)に設定します。「Q=終了」でディスクラベルエディタを終了します。
      区画  マウント位置  容量 Newfs
     ados1    none         10087MB DOS
     ad1s1a   /             7010MB UFS2 N
     ad1s1b   swap           128MB SWAP
    
  • ファイルシステムのチェックが開始されます。
  • 「/etcの内容をどこに保存するか?」とのメッセージが表示されるので、デフォルトの「/var/tmp/etc」のまま「OK」をクリックします。保存が行われます。またカーネルの書き換えが行われ、古いカーネルが「/kernel.prev」に入っている旨表示されるので、「OK」を選択します。
  • インストールメディアの選択 −>「CD/DVD」を選択します。
  • この後、インストールが実行されます。portsのインストールに結構長い時間(20分程度)が掛かりました。
  • 以下のメッセージが表示されました。「OK」でそのまま続けました。
    Unable to get package/INDEX file from selected media.
    
  • 何回か「OK」でそのまま続けると、以下のメッセージが表示されました。「OK」でそのまま続けました。
    Unable to transfer all compornents of the XFree86 distribution.
    
  • 何回か「OK」でそのまま続けると、以下のメッセージが表示されました。「OK」でそのまま続けました。
    Could'nt extract the following distribution.
      perl XFree86
    
  • 「アップグレードは完了しました。全ての古い/etcファイルがリストアされました。手動で/etcファイルをアップグレードする際に参照するために、新しい/etcファイルは/etc/upgredeに入っています。」のメッセージが表示され、完了しました。
  • 「OK」を選択すると、「sysinstall メインメニュー」に戻るので、「X Exit Install」を選択し、終了します。
  • 再起動後に、システム情報を表示し、「FreeBSD 5.2-RELEASE」となっている事を確認します。

    % uname -a
    FreeBSD taro.home 5.2-RELEASE FreeBSD 5.2-RELEASE #0: Sun Jan 11 04:21:45 GMT 2004
         root@wv1u.btc.adaptec.com:/usr/obj/usr/src/sys/GENERIC  i386
    


XFree86のVer確認

  • XFree86は、FreeBSD 4.7および4.9と同じVersion 4.2.1のままでした。インストール時のメッセージのとおり、新Verはインストールされていません。

    % X -version
    
    XFree86 Version 4.2.1 / X Window System
    (protocol Version 11, revision 0, vendor release 6600)
    Release Date: 3 September 2002
            If the server is older than 6-12 months, or if your card is
            newer than the above date, look for a newer version before
            reporting problems.  (See http://www.XFree86.Org/)
    Build Operating System: FreeBSD 5.0-CURRENT i386 [ELF]
    Module Loader present
    




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