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Red Hat Linux 7.3


Red Hat Linux 7.3について

  • Red Hat Linux 7.3は、2002年5月31に発売されたRed Hat Linuxの最新版です。7.2に比べてカーネル等が以下の様に変わっています。

    項目 Red Hat Linux 7.2 Red Hat Linux 7.3 備考
    カーネル 2.4.7 2.4.18 .
    glibc 2.2.4 2.2.5 .
    XFree86 4.1.0 4.2.0 .
    GNOME 1.4.0 1.4.0.4 .
    KDE 2.2 3.0.0 .

  • Red Hat Linux 7.3の詳細については、以下のページを参照して下さい。
    Red Hat Linux 7.3

  • ここでは、Red Hat Linux 7.2からRed Hat Linux 7.3へのアップグレードインストール手順について紹介します。



Red Hat Linux 7.3のアップグレードインストール

  • Linuxマガジン2002年7月号付録CD-ROMを使って、アップグレードインストールを行いました。CD-ROMブートが出来るので、非常に簡単に進められました。
  • CD-ROMブートで起動すると、インストーラメニューが表示されます。そのままEnterキーを押してグラフィカルモードによるインストールを行います。
  • 「Welcome to Red Hat Linux」の画面が表示されるので、「Next」を押下します。
  • 「Language Selection」が表示されるので、「Japanese」を選択し、「Next」を押下します。
  • 「キーボードの設定」画面が表示されるので、デフォルト設定(モデル:Japanese 106-key、レイアウト:Japanese、デッドキー:有効にする)を確認し、「次」をクリックします。
  • 「マウスの設定」画面が表示されるので、「Generic 2 Button Mous(PS/2)」を選択し、「3ボタンマウスのエミュレーションを設定する」にチェックを入れて、「次」をクリックします。
  • 「インストールの種類」画面が表示されるので、「既存システムのアップグレード)」を選択し、「次」をクリックします。
  • 「アップグレードテスト」画面が表示されます。「アップグレード中−パーテション /dev/hdb5」になっている事、および「アップグレードするパッケージをカスタマイズする」がチェックされていないことを確認し、「次」をクリックします。ここで、「アップグレードするパッケージをカスタマイズする」をチェックした場合は、アップグレードするパッケージを自分で選択できますが、依存関係で問題が発生する可能性があります。
  • 「ブートローダの設定のアップグレード」画面が表示されます。「ブートローダの設定の更新」をチェックし(デフォルト)、「次」をクリックします。
  • 「パッケージ情報を読み込み中」、「アップグレードパッケージを検索中」、「インストール対象パッケージの依存関係をチェック中」とのウィンドウが表示されてしばらく時間が掛かります。
  • 「アップグレード準備完了」」画面が表示されるので、「次」をクリックします。
  • 「パッケージのインストール」画面が表示されます。いくつかのメッセージの後、「インストールの準備中」のメッセージがしばらく続いた後、インストールが開始され、進行状況が表示されます。
  • しばらくすると、「続行するには、ディスク2を挿入して下さい」のメッセージが表示されるので、CD-ROMの2枚目を入れて、「OK」をクリックします。引き続きインストールが始まります。
  • しばらくすると、「続行するには、ディスク3を挿入して下さい」のメッセージが表示されるので、CD-ROMの3枚目を入れて、「OK」をクリックします。引き続きインストールが始まります。
  • 「起動ディスクの作成」画面が表示されるので、FDを挿入して「次」をクリックします。FDへの書き込みが行われます。
  • 「おめでとうございます。インストールが完了しました。」画面が表示されるので、「終了」をクリックします。システムがリブートされます。
  • リブート後、システム情報を表示してカーネルバージョンが「2.4.18」となっている事を確認します。
    $ uname -a
    Linux taro.home 2.4.18-3 #1 Thu Apr 18 07:37:53 EDT 2002 i686 unknown
    


XFree86のバージョン確認

  • XFree86のバージョンは、以下の様に確認できます。他に「$ xdpyinfo」コマンドでも確認できます。

    $ X -version
    
    XFree86 Version 4.2.0 (Red Hat Linux release: 4.2.0-8) / X Window System
    (protocol Version 11, revision 0, vendor release 6600)
    Release Date: 23 January 2002
    	If the server is older than 6-12 months, or if your card is
    	newer than the above date, look for a newer version before
    	reporting problems.  (See http://www.XFree86.Org/)
    Build Operating System: Linux 2.4.17-0.13smp i686 [ELF] 
    Build Host: daffy.perf.redhat.com
     
    Module Loader present
    


GRUBの設定

  • GRUBの設定ファイル「/boot/grub/menu.lst」(「/boot/grub/grub.conf」にリンクしています。)は、以下の内容に自動更新されました。更新前の内容はこちら
  • カーネルは、「Red Hat Linux (2.4.18-3bigmem)」と「Red Hat Linux (2.4.18-3)」の2つがインストールされました。bigmemは1GB以上のメモリを利用したい場合に使用するカーネルです。内容は、以下のMLの投稿を参照願います。
    「2.4.18-3」と「2.4.18-3bigmem」の違いについて
  • 「Red Hat Linux (2.4.18-3bigmem)」は、ALSAドライバがインストールできなかったためコメントアウトしました。経緯は以下のMLの投稿を参照願います。
    RedHatLinux7.3アップグレード+ALSA再インストールで音が出ない
  • 朱書き部分の「hdd=ide-scsi」は、後で追加したものです。追加した理由はLILO使用時のMLのやりとりを参照願います。
    Red HatLinux6.2Jの立ち上げ時のエラー

    【/boot/grub/menu.lst】
    # grub.conf generated by anaconda
    #
    # Note that you do not have to rerun grub after making changes to this file
    # NOTICE:  You do not have a /boot partition.  This means that
    #          all kernel and initrd paths are relative to /, eg.
    #          root (hd1,4)
    #          kernel /boot/vmlinuz-version ro root=/dev/hdb5
    #          initrd /boot/initrd-version.img
    #boot=/dev/hda
    default=1
    timeout=10
    splashimage=(hd1,4)/boot/grub/splash.xpm.gz
    title Red Hat Linux (2.4.18-3)
    	root (hd1,4)
    	kernel /boot/vmlinuz-2.4.18-3 ro root=/dev/hdb5 hdc=ide-scsi hdd=ide-scsi
    	initrd /boot/initrd-2.4.18-3.img
    #
    # 19/Jul/2002 Comment out
    #title Red Hat Linux (2.4.18-3bigmem)
    #	root (hd1,4)
    #	kernel /boot/vmlinuz-2.4.18-3bigmem ro root=/dev/hdb5 hdc=ide-scsi hdd=ide-scsi
    #	initrd /boot/initrd-2.4.18-3bigmem.img
    title DOS
    	rootnoverify (hd0,0)
    	chainloader +1
    #
    # FreeBSD 11/Dec/2001
    #
    title FreeBSD
    	root (hd1,0,a)
    	kernel /boot/loader
    


ALSAの再インストール

  • ALSAの本体は、kernel module なので、kernel を入れ替えたらALSAの再インストールが必要になります。

  • インストール方法の詳細は、ALSAの再インストールを参照下さい。インストールは、以下の3つを「./configure」と「make install」し、「./snddevices」でデバイスファイルを作成しました。modules.confは、現状のものをそのまま使っています。以下は、2002年6月30日時点の最新版です。

    ・alsa-driver-0.5.12a
    ・alsa-lib-0.5.10b
    ・alsa-utils-0.5.10

  • 上記のALSAの再インストール作業にあたり、「/usr/src/linux」のシンボリックリンクをカーネルのバージョンに合わせて変更しないと、エラーが発生しインストールできません。シンボリックリンク先を以下の様に「linux-2.4.18-3」に変更しました。
    # ls -l /usr/src/linux
    lrwxrwxrwx    1 root     root           14  6月 30 23:01 linux -> linux-2.4.18-3


参考図書

  • 新着ディストリビューションRed Hat Linux 7.3:Linuxマガジン2002年7月号
  • 特集2Red Hat Linux 7.3大解剖:LinuxWORLD2002年8月号



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