美作房御書 (抜粋)その二 弘安七年十月十八日 日興上人・著
- (略)何事よりも身延沢の御墓の荒れ果て候いて、鹿かせきの蹄(ひづめ)に親(まのあた)りに懸らせ給い候事、目も当てられぬ事に候。
- (何のことよりも身延沢にある聖人の陵墓の荒れ果てること、白鹿の蹄が目の当たりに懸かっているような、目も当てられぬようなことになっています。)
- 地頭不法ならん時は我も住むまじき由、御遺言には承り候へども、不法の色も見えず候。
- (地頭が不法を犯した時は私もここには住まない由、御遺言を承っておりますが、(いまのところ)不法をはたらいている様子は見えません。)
- さればとて老僧達の御事を愚かに思い進らせ候事は、法華経も御知見候へ。
- (さりながら、他の老僧達の御事を愚直に思い続けていることは、御本尊さまもお分かりになっていることでしょう。)
- 以上の文から、大聖人の御墓の状況、地頭・波木井実長の信仰状態、他の五老僧に対する日興上人の思いが伺える。
Notes: