1997年6月19日更新
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今日のひとこと
1997年6月19日
今年の三草山ゼフィルス生息状況調査は6月29日(日)に行われます。この調査は日本鱗翅学会自然保護委員会三草山トラスト委員会が毎年行っているもので、日本鱗翅学会近畿支部会員の方の御参加をお待ちしております。なお、大阪府能勢町と兵庫県猪名川町にまたがる三草山ゼフィルスの森のトラスト区域内では動植物の採集が禁止されていますが、当日は生息状況調査のため、ネットをご持参下さい。
今年のゼフィルスの発生状況から推定すると、6月29日にはウラジロミドリシジミやヒロオビミドリシジミの♂などはややボロになっているものと思われますが、早く調査をしすぎると確認される種が少なくなる可能性があります。三草山では、毎年、ウラゴマダラシジミ、ウラミスジシジミ、ウラキンシジミ、ミズイロオナガシジミ、アカシジミ、ウラナミアカシジミ、オオミドリシジミ、ウラジロミドリシジミ、ヒロオビミドリシジミが確認されており、ミドリシジミもトラスト地域の近くで見つかっているので、トラスト区域内でも発見される可能性があります。その他、オオムラサキなども観察できます。また、1995年の調査ではスジボソヤマキチョウを確認しました。
昨日、新川勉さんから、BRHおさむしニュースレターNO.12をご恵送いただきました。特別寄稿として、新川さんも所属しておられる放送大学ギフチョウ属研究グループ(牧田・新川・太田・近藤・中澤)による、「ミトコンドリアND5遺伝子の塩基配列を指標にしたギフチョウ属の系統と種分化」が掲載されています。これによれば、ギフチョウ属は@ギフチョウ、Aオナガギフチョウ&シナギフチョウ、Bヒメギフチョウ(各亜種)の3群に分類でき、@のギフチョウがもっとも早く分岐したということです。
ミトコンドリアDNAを使った研究は、これからどんどん面白いものが出てくるでしょう。
京都大学の八木孝司さんと荒谷邦雄さんも、アゲハチョウ科の系統を調べ始めています。南西諸島のアゲハチョウ類などのサンプル収集(成虫または幼虫、蛹などを95%〜100%のエタノールに固定する)にご協力頂ける方がおられましたら、お知らせ頂ければ幸いです。
私もシロチョウ類の関係を調べてみたいと思い、準備をはじめています。八重山のタイワンモンシロチョウや海外のPierisまたはArtogeiaのサンプル収集にお力を貸して頂ける方がおられましたら、pen@mxs.meshnet.or.jp まで、お知らせ下されば、幸いです。
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