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チョウとガの違い：チョウの胴体は細くて、ガの胴体は太い？

　よく、チョウの胴体は細いが、ガの胴体は太いと言う人がいます。
　この場合の「胴体」というのは、チョウの胸部と腹部を指すのでしょうが、これは例外がとても多いので、あてになりません。
　例えば、セセリチョウの仲間は翅の大きさに比べて非常に太い「胴体」をもっていますし、オオムラサキや（日本のチョウではありませんが）トリバネアゲハなどの胴体も相当太いです。また、アゲハチョウの胴体だって、よく見れば結構太いですね。
　一方、ガだとスズメガとかヤママユガ、ヤガの仲間などの胴体は確かに太いですが、シャクガの仲間などの胴体は細目です。
　このように、胴の太さでチョウとガを区別するのはちょっと無理ですね。
　一般的にいうと、胸部が太いチョウやガでは、胸部の筋肉が発達しているので、速く、力強く飛ぶことができます。ハチのように素早く飛ぶセセリチョウがスズメガの仲間が太い胴（胸部）をもっているのもうなずけます。また、オオムラサキやアゲハチョウ、ヤママユガなどは大きな翅をもっていますから、貧弱な筋肉しかない細い胸部では、まともに飛ぶこともできないでしょう。

　なお、腹部については卵をつくり、蓄えている♀の方が、一般に♂よりも大きく（太く）なっているのがふつうです。

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