今週のフォトエッセイ 1996年11月26日


今週の写真:三重・名張市赤目四十八滝の紅葉

三重・名張市赤目四十八滝の紅葉

赤目四十八滝

名張市の赤目四十八滝の紅葉もちょうど見頃になった頃だと思います。
大小いくつもの滝が連なった渓谷なので、撮影ポイントには事欠きません。丁寧に撮影して歩くとここ一カ所でまる1日つぶれてしまいます。休日の人出が多いのが欠点といえば欠点ですが、それでも一度は行く価値があると思います。

この写真は昨年撮影したものですが、ちょうどカエデの葉が散り始めた頃で、1日美しい流れと紅葉を堪能しました。ただ、観光客が多かったため、1カット撮影するのに随分と時間がかかりました。

アマチュアカメラマン(?)もたくさん来ていましたが、その中に河原の石の上にモミジの葉を並べて、その上に水をかけて撮影している人たちがいました。こんな風にして撮ったとおぼしき写真を広告などでも時折目にしますが、やはり不自然だと思うので私は好きになれません。

また、三脚を構えて「そこの人、一寸どいて・・・」みたいな事を言う人も結構居るのですが、私はよほどの事がない限りひたすら待つことにしています。たいていは向こうの方で気がついてくれて、少しの間よけてくれますが、時には1カットを撮るために1時間以上待ち続ける羽目になることもありますが、私の庭ではないのですから、まあ、仕方がないと思います。

この時もう一つ気になったのは、河原に下りてたき火をし、バーベキューどをやっているグループがいくつか見られたことです。ここで禁止されているかどうかはよく知りませんが、河原も水も汚れることになるので、できればやめて欲しいものです。アウトドア・ブームで、都会から車で山奥の渓流に乗り付けて、たき火をしたり、バーベキューをしたりという光景は、全国各地で見かけます。やっている本人たちは自然を満喫しているつもりなのでしょうが、自然にも地元の人たちにとっても迷惑な行為である場合が多いということを知って欲しいものです。

たき火をするのに使った木は、近くから集めてくる訳ですが、落ちている木もまたいろいろな生物の生活の場となっていますし、たき火をした跡に残った灰は植物の肥料にもなる反面、水を汚します。バーベキューをした時に出た肉汁や油も、自然を汚します。質の悪い連中は、バーベキューで出たゴミをそこら辺にとっちらかして立ち去ります。それに、たき火をすると山火事の危険もあるのです。

山火事と言えば、くわえタバコで山道を歩くのもやめて欲しいですね。くわえタバコをする人は、たいていタバコのポイ捨てもします。町中の舗装道路や駅のコンクリートのホームの上に捨てても火事にはならないかもしれませんが、山の枯れ草の上に落ちると山火事になることもあります。こういうマナーの悪い人は山に来るべきではありません。

もっとも、私自身も三脚を構えて場所をふさぎ、他の人たちの邪魔をしているのかもしれません。三脚で草木を踏みつぶしているかもしれません。人のことをとやかく言う前に、やはし自分自身に注意をしなければいけませんね。

年をとったせいか、最近、小言が増えたようです・・・。こんなこと気にしないで紅葉を楽しめばいいんですが、でも、やっぱり気になるんですよね。これって、老人病なんでしょうか?

   

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