分類
動物界 Kingdom Animalia
節足動物門 Phylum Arthoropoda
昆虫綱 Class Insecta
チョウ目(鱗翅目) Order Lepidoptera
シロチョウ科 Family Pieridae
オオモンシロチョウ属 Genus Pieris
オオモンシロチョウ Pieris brassicae L.
亜種 Subspecies
ssp. brassicae L. (原名亜種)
分布:ヨーロッパ〜中央アジア(新彊ウイグル自治区まで?)
・シベリア(バイカル湖付近まで?)。
沿海州(ハバロフスク付近:1994年頃侵入?)
北海道・青森県(1995または96年侵入?)
南米チリ(1971年侵入)
ssp. cheiranthi (カナリア諸島産亜種)
分布:カナリア諸島
ssp. nepalensis (ヒマラヤ・中国産亜種)
分布:ヒマラヤ〜中国四川省・雲南省
成虫の形態・習性等:モンシロチョウとどこが違うのか。
成虫の形態
斑紋:
鱗粉:モンシロチョウを含むArtogeia属に比べ、オオモンシロチョウを含むPieris属(s.str.=狭義)の鱗粉Scaleは細長い。♂にある発香鱗Androchonial Scaleの形態も同様に異なる。オオモンシロチョウの方が鱗粉が細長いため、全体に翅が厚ぼったく感じられ、また鱗粉がとれやすいが、飛び古した個体は鱗粉がはがれているためわかりにくくなる。
交尾器:
成虫の習性
飛翔習性:オオモンシロチョウの方がやや高い所(地上2mくらい)を飛ぶことが多い(特に♂の場合)。また、完全なオープンランドではなく、樹木が生えているようなところや林のそばのキャベツ畑などの周辺を飛ぶことが多い。また、飛翔の仕方もモンシロチョウがひらひら飛ぶのに対し、オオモンシロチョウはスーイ、スーイという感じでトガリシロチョウやウスキシロチョウなどのようにやや速く飛ぶ。したがって、なれれば飛んでいるのを見ただけでだいたい区別できるようになる。ただし、産卵場所を探している♀はモンシロチョウと同じように低いところを飛ぶので、モンシロチョウと区別しにくいことがある。
オオモンシロチョウの方がモンシロチョウより普通は大きいが、オオモンシロチョウの小さい個体とモンシロチョウの大きい個体はほぼ同じサイズであるので、大きさはあまりあてにならない。また、スジグロシロチョウ(および道南や青森県産の大きなエゾスジグロシロチョウ)のサイズとオオモンシロチョウのサイズは近いので、オオモンシロチョウ見た経験が少ないと両者を誤認する可能性が高く、要注意である。
飛翔中は大きさよりも、色が違って見えることが多く、オオモンシロチョウの方がモンシロチョウなどより黄緑色がかった色彩に見えるのが普通である。
このページは、農業関係者ならびにオオモンシロチョウに興味をもたれた方に最新の情報を提供します。なお、本年(1996年)の発生経過およびオオモンシロチョウの生態等については、日本鱗翅学会誌「やどりが169号」(1997年5月発行)に詳しく掲載されていますので併せてご利用下さい。
やどりが169号の別刷りを希望される方は、今日の一言(1997年6月9日)をご覧ください。
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