第6回 の「箱根〜沼津」もまた雨の中でした。ところで箱根と言うと何を連想されるでしょうか。箱根駅伝、関所、杉並木、温泉、そんなところでしょうか。まずは「箱根八里」の歌詞からどうぞ。

 箱根の土産と言えば昔から寄木細工、工房に寄ったら金太郎飴のように作った素材を大きなかんなで引かせてもらえました。結構いろんな模様があるものです。


 「箱根八里」の歌詞のように「万丈の山  千仭の谷」の趣。折からの雨で「雲沸き立つ」と言った感じです。それにしても、この「東海道」のシリーズはよく雨に降られます。

雨に煙る箱根の山


 箱根には何度か来ていますが箱根が「修験の場」とは知りませんでした。精進池周辺は自然石に彫られた地蔵さん、五輪塔などが並んでいて「賽の河原」と言われています。白く写っているのは雪です。鎌倉時代後期に作られたそうですが、重要文化財に指定されています。ツアーで来たから良いものの一人で来たら寂しい所です。当時はまともな道もないし、よくこんな所に石仏群を作ったものと感心します。

自然石に彫られた地蔵さん

詳しくは 元箱根石仏群 をご覧ください


 箱根の旧道と言えば杉並木、前を歩く女性たちと比べるとその太さがよく分かると思います。ここは芦ノ湖のすぐ横、皆さん気楽な格好で歩いています。

箱根の杉並木


 箱根の旧東海道は石畳に覆われています。これは二日目に歩いた函南町(三島市)側。初日に歩いた箱根町側は、たくあん石が転がっているような感じで、折からの雨もあって歩き難いことしきりでした。現代の私たちはしっかりとした靴をはいているから良いものの、江戸時代までの人々は草鞋でよくこんな道を歩けたものです。それが函南町側になったらきれいな石畳になっていました。

函南町の石畳


 2日目は昼ごろに少し陽が射してきました。ここは山中城址。北条氏が西の守りを固めるために作った城です。箱根山西麓の標高580mに位置する自然の要害作られた山城です。城の周囲は障子堀、畝堀という空堀で囲まれていたそうです。写っているのは畝堀です。三島市は昭和48年から順次発掘調査を行ない、史跡公園化を進めています。

山中城址の畝堀


 三島の名物は「うなぎ」だそうで、大社のすぐそばにある「うなぎ 桜家」さんで、縦横に蒲焼の乗った美味しいうな重をいただきました。われわれはツアーで予約してあったのですぐに入れましたが、店の前には順番待ちの行列ができていました。
 三嶋大社は奈良・平安時代の古書にも記録が残る由緒ある神社だそうで、源頼朝が戦勝祈願をしたそうです。境内で売っている「福太郎」は こしあん でくるんだ草餅です。一折買って帰りましたが、あっさりした甘さで美味しかったです。

三嶋大社で式を終えたカップル

三嶋大社

うなぎ 桜家


 今回から1泊2日になりました。泊まりは「箱根小桶園」。温泉も夕食もよかったのですが、どこへ行くにも延々と長い廊下を歩かされます。とりわけ夕食の宴会場へたどり着くには、風の吹きぬける渡り廊下を通るので、湯冷めをしそうな感じでした。
 「箱根の関所」はただいま復元工事中で、平成19年に完成だそうです。


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