奥行き80cmという狭い狭いベランダでガーデニングを始めたのが、今のマンションに引っ越してきた2年ほど前。
最初は チューリップとムスカリの球根を少し植えて、わけもわからずとりあえず水だけ与えて、それでもちゃんと花を咲かせてくれました。
そんな小さな感動から、もっと花を咲かせてみたいという気持ちに駆られて、どんどんのめりこんでいきました。
それから あっという間にベランダは鉢だらけに.....
そこで一念発起、ベランダを大改造することに!(大げさ?)
1999年5月
- 改造のポイント - 改造の前に、まず自分がどんなイメージを目指すのかよく考えました。本当はとことんナチュラルなイメージにしたかったのですが、マンションの壁の色(グレーのタイル貼り)や雰囲気にどうしてもあわないような気がしたので、英国調を目標にしつつ、シックなイメージにまとめることにしました。(ほんまかいな)
殺風景なコンクリートの壁や床をデッキやトレリスで隠す 雨樋と避難ばしごの対策 プラ鉢をやめ、自然素材のものに切り替える ベランダ特有の環境の改善 植栽の見直し
ありがちですが、やっぱり一番簡単で、誰でも確実にベランダをリニューアル出来る方法です。ホームセンターに行けばいろいろなサイズのトレリスが売っています。ただ、一般に売られているものは格子が太すぎて、重たい感じがするような気がしたので、安価な伸縮式トレリスに自分で枠をつけることにしました。(↓下の写真を参照)
このトレリスの設置に関しては、かなり慎重に考えた方がいいと思います。まず、空間のかなり広い部分を覆うことになるので、ベランダの印象を大きく変えてしまいます。色、大きさ、素材、配置などよく考えた上で設置しましょう。私はさんざん悩んだあげく、ダークグリーンのトレリスにしました。ダークグリーンは花や葉の色をきれいに引き立ててくれるので、おすすめです。
次に床面ですが、本当はアンティークレンガを敷きたかったのです。でも全部をレンガにしてしまうと、相当な重さになってしまうのであきらめてウッドデッキに変更。これを市販のデッキパネルを使うとけっこう費用がかかるんですね〜。一枚1000円くらいの30cm角のものでも30枚は必要。そこまでお金はかけられないので、押し入れ用のすのこを買ってきて、適当なサイズに切り、ニスを塗って仕上げました。端の余った部分にはズレ止めを兼ねてレンガを。
関連項目 Do It Yourself
このベランダ特有の目障りな、でも動かすことの出来ない、2つの設備が悩みの種です....。
とりあえず雨樋は、思い切って「木」にしてしまおう!という作戦にでました。
できるだけ自然に見えるようにココヤシシート(麻布でもいいかも)をまわりに巻き付けて、ほどけないように紐でくくってみました。どうでしょう?ちょっとは自然な感じになったかなぁ!?
あとは下の方に日陰にも強いプミラやアイビーでもおいておいたら巻き付いていい感じになってくれるんじゃないかなー?
(何年かかるんだろ...)
←トレリスの、この細さが
気に入ってます。
日差しをさえぎることなく
トレリスの役目をちゃんと
果たしてくれてます。
次に避難ばしご。ただでさえ狭いベランダにこれがあると、邪魔で仕方がない。うちなんか2階だから飛び降りた方が早いのに.......ぶつぶつ(-_-) と、ぼやいてもしょうがないので、何とか隠さなければ!
ある雑誌では、まわりをレンガで囲ってからバーグを敷き詰めるという方法をとっていました。ただ、この方法は、はしごがベランダの隅にある場合はいいんですが、うちのように思いっきり真ん中にある場合はちょっとまずい。その上を歩くところびそうだし。あまり重いものをのせることはできないので、デッキパネルの大きいのを置いておくことにしました。動かせるからいいよね??
このほかに、エアコンの室外機も問題ですね。必要なものだけど、できれば隠したい。市販の室外機カバーを利用するもよし、D.I.Y.するもよし、自分なりに工夫してみましょう。
ここまでガーデニングにはまるとは思ってもいなかったので、とりあえず揃えていたのはプラスチックの鉢。でも 根のためにはよくないし、見た目もいまいち。これを徐々に自然素材のものに替えていきました。ただ、いいものは高いんですよねぇ〜。いっぺんに替えるのは無理なので気に入ったのを少しづつ集めることにしました。
自然素材といっても種類はいろいろありますね。素焼きの鉢、古紙でできたもの、木製の鉢、砂からできたサンドプランター、つるで編んだかごなど様々。最近はやりのテラコッタと呼ばれる素焼きの鉢も産地によってだいぶ違うようです。イギリスには伝統のある窯元があってそこでつくられる鉢はデザインも質も高く、そのぶんお値段もはります。そのイギリスをまねた(?)デザインで手ごろな値段で供給してくれているのがスペインやタイやベトナムなどのメーカーです。その他にイタリアの鉢がありますが、こちらは型にはめ込んで成形したものが安価で売られています。日本では信楽焼きがおしゃれな鉢をつくっているようですよ。私はスペイン産の鉢がお気に入り。
よりナチュラルな雰囲気を求めるならつるで編んだかごも素敵ですよね。輸入物でいろんなかごが出回っていますが、自分で編んでみるのもおもしろいでしょう。
ベランダは広いお庭と違って、鉢ひとつひとつがよく見えます。それだけ景観を左右するものですから、自分の好みに合わせて素敵な鉢をそろえたいですね(^-^)
■ コンテナのいろいろ ■
テラコッタ
(スペイン製)古紙を再利用した
ファーマーズポットヤシマットの
ハンギングバスケット焼き杉を使った
タブ素焼きの
ストロベリーポット■ コンテナの材質別特性比較表 ■
材 質 通気性 耐久性 外 観 値 段 プラスチック × ◎ × 安い 木材 ○ △ ○ 普通〜高い 土(素焼き) ◎ ○ ◎ 安い〜高い 陶器 × ○ ○ 普通〜高い 紙 ○ △ ○ 安い 注)外観については私の独断と偏見です。 最近お気に入りなのは古紙を使ったファーマーズポット。軽くて丈夫で、通気性もよく、見た目も自然な感じで使用後は燃えるごみとして捨てられるし、そのまま植え込みに使うこともできます。マンションに住むものとしては万が一、落下したときのことを考えると安全性の面から考えてもおすすめです。
狭いベランダでは生育環境をどれだけととのえてやれるかが問題。基本的にベランダは乾燥ぎみ。しかも夏場は砂漠のような暑さ、冬はツンドラの寒さ。これを少しでも植物が生育しやすい環境にしてやるためには対策が必要です。そのためにも、上で紹介したデッキやすのこを敷くと、鉢の下を風が通るので通気性もよく、照り返しの被害もうけにくくなります。夏場は少しでも温度を下げ、乾燥を防ぐために打ち水をしてやるといいでしょう。
ここでもまず最初に基本となるイメージをかためてしまいましょう。
■色について 花の色はもちろん、色あわせで重要なのは葉っぱの色とかたち。イギリスの庭がすばらしいのは、そこまで考えられているからです。 基本的には白い花はどんな色の葉っぱともあうし、白の斑入りの葉っぱはどんな花色にもあうと思います。色あわせに困ったときは白い花を使うと無難にまとまります。 クールなイメージを作りたければブルーの花とシルバーの葉、明るく元気なイメージにしたければ黄色やオレンジの花と黄色の葉、など自分の作りたいイメージを思い描きながら、上手に色あわせをしてみましょう。 それ以外に銅葉、そして普通の緑があります。銅葉は個性が強いので色あわせがちょっと難しいかもしれません。銅葉と薄いピンクをあわせるとかわいらしい雰囲気になります。 また、ひとくちに緑といっても、ヘリオトロープのような濃い緑からポトス・ライムのような明るい緑まで様々です。濃い緑は落ち着きや重厚感を与え、明るい緑は軽さを出すのに効果的です。また青みがかった緑は日陰に置くと幻想的な印象を与えます。 |
ウィンドウボックス: ブルーのイソトマと、うすい紫のニーレンベルキアにシルバーリーフのヘリクリサムをあわせて。 |
■植物の種類とサイクルについて
これは、どれだけ世話をしてやれるかということにかかってきます。冬場はともかく、春から秋はほとんど毎日水遣りをしなければなりません。夏場にいたっては朝晩やる場合もあります。そのほかにも害虫駆除や枯れた花の整理などやることはたくさんあります。世話をする時間がないのであれば、乾燥に強く花期の長い多年草や宿根草を選べば比較的手がかかりません。(花図鑑で紹介)
ふつう、宿根草の多くは花期が短く、しかも冬場は地上部が枯れるので、狭いベランダでそういった植物を多くすると寂しい期間が長くなってしまいます。植え替えの手間が面倒でなければ、一年草をこまめに入れ替えてやれば一年中、花いっぱいのベランダができあがります。
■コンテナの配置について
狭いベランダですから置ける数も限りがあります。こまごまといくつも並べるより、大き目の鉢に寄せ植えしたほうがすっきりする場合もあります。ただ、小さい鉢に1種類づつ植えたほうが管理は楽になります。