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アサギマダラ・ニュース No.52

            

アサギマダラ大移動研究会

        〒890 鹿児島市明和4−5−32 福田晴夫方
1997年10月29日発行
TEL&FAX.099-***-****, E-mail:tefutefu@po.synapse.or.jp



アサギマダラよ、なぜ喜界島なのか?

      今秋もマーク虫4頭が再捕獲された!

              旭 栄子(電話・談)→ 福田晴夫(作文)


 (1)♀ TY11 97.10.3 UTU
 再捕獲:10月25日(13:50) 喜界町百之台(南口)旭 栄子 シロノセンダングサ訪花
 放 蝶:10月3日  愛知県南知多町内梅フォレストパーク 山本敏子

(2)♀ 0263−82−2004 しらかば 9.20
 再捕獲:10月25日(14:10)喜界町百之台(中央口) 旭 栄子 シロノセンタングサ訪花
 放 蝶:9月20日 長野県奈川村白樺峠  植松晃岳(長野県穂高町)

(3)♂ UTU ハシ ナガノ 174
 再捕獲:10月26日  喜界町百之台(高嶺の上) 旭 栄子 セイタカアワダチソウ訪花
 放 蝶:8月12日 長野県松本市三才山(美ヶ原の近く) 橋本 肇(美ヶ原自然保護センター)

 (4)♂ HU1933、 HK
 再々捕獲:10月26日(14:30)喜界町百之台(大朝戸側の入口)朝山仁実 ヒヨドリバナ訪花
 放 蝶:8月22日(10:24)滋賀県比良山 内田 孝
 再捕獲:9月10日 滋賀県蓮来山 金田忍 → 再放蝶

 喜界島では、旭さんのほか、中沢鶴子(25日は同行)、朝山仁美(大朝戸在住)、盛山東吉さんらが探索を続けている。町役場でもベテランの豊富喜雄さんがおり、広報の吉本さんは「町政だより」で町民に呼びかけたいとのこと。もともとオオゴマダラの町として施策をやっているところ、今後が楽しみ。

 この秋はすでに10月18日、少数のアサギマダラがいたが、マーク虫は発見できず。町の人の話では、10月10−12日ごろ島外から来た人がマーキングしていたらしい。さて、どなたでしよう? 今後は「蝶の町」へマーキング・ツアーか再捕獲ツアーも夢ではない。

 旭さんは昨年奄実大島の南、加計呂麻島の西阿室へ転勤、週末は喜界島の母上の看病に帰宅し、その合間でのマーク蝶の調査でこの快挙。家に引きこもりがちのお母さんをドライブに連れ出す時も探索のチャンスとか。「親孝行のお陰です」と。なお、マーク虫は出来るだけ放蝶者に送り返すことにしている。これからはマークを追記して再放蝶も面白そう。


与論島の情報


再捕獲:OKE 020 (性不明)10月28日(9:30−10:30)ピアヌパンタ(竹下百合子)       採集し、符号・番号をノートして、再放蝶した。
放 蝶:?(照会中:沖永良部島の人か? 名古屋の岡田正哉さんはOKDだから違う由)
 与論島では竹盛窪・真弓夫妻がすでに200頭のマーキング。沖縄本島以南での再捕獲を!


近畿地方の再捕獲記録


 ○鹿児島県立博物館気付けの本会あてに、再捕獲から放蝶記録の問い合わせが寄せられた。福田に回送され、アサギマダラ情報206号で次のように判明した。

  再捕獲:♂「大久 996」9月24日 大阪府豊能町光明山(標高639m)付近の道路近くのヒヨドリバナ。 福井直樹(高槻市玉川1−11−1)
  放 蝶:9月12日 大津市葛川木戸口町・びわ湖バレイ  林 久明

 ○近畿地方ではこのほか、内田 孝さんが滋賀県比良山で放蝶 → 夏秋さんが大阪府能勢町で再捕獲したという情報もある。


本紙51号の追加情報:


 ○松本市から沖縄に飛んだ個体

  放蝶:1997年8月20日、長野県松本市美ヶ原かその付近(?)橋本 肇氏に問い合わせ中
  というのは→松本市入山辺天狗の路地 13時10分 ヨツパヒヨドリで吸蜜中 橋本 肇 放蝶
  移動日数:62日間  移動距離:約1250km

 〇静岡 → 内海 (照会中)としたものは

  諏訪哲夫さんが静岡県安倍峠で採集し自宅(静岡市)で放蝶したものが、愛知県南知多町で再捕獲された記録。詳細は別に発表される。


 ●おわび:51号の移動地図に「→」が2本抜けておりました。ご判読ください。


無記録地域での情報を検討しよう


 中国・四国・九州など再捕獲記録が出ない地域のネガティブ情報が欲しい。夏山でマーキングがどの程度行われたか。秋に探したがマーク虫がいなかったのか、無マーク虫もいなかったのか。それとも探索に出ていないのか? 中部・近畿の例は、捜査範囲を限定しての細かな、しかし、エネルギッシュな作業が必要なことを示している。再捕率はあまりにも低いが、粘り強く続けよう。

                 (本号の文責:福田 晴夫)

発行不定期、会費不要、投稿・情報歓迎。本紙の入手希望者は、封筒に80円切手を貼り、自分のアドレスを記入して送っておくこと。(いま封筒会員がちょっと少なく、鹿児島昆虫同好会にも寄生しています。よろしく)



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 このページは「アサギマダラ大移動研究会」の福田晴夫さんの全面的なご協力によって、作成したものです。この場を借りて、お礼申し上げます。

 アサギマダラの移動に興味をもたれた方は、是非、マーキング調査に御参加下さい。簡単なやり方を覚えれば、誰でも参加できます。マーキングの仕方は、近日中にこのホームページで紹介する予定です。
 なお、このページならびにアサギマダラに関するご質問、お問い合わせは 藤井 恒 または 福田晴夫さん までお願いします。


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