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アサギマダラのマーキング調査にあなたも参加しませんか?
アサギマダラは大型の美しいマダラチョウです。
日本各地で見られますが、越冬できるのは温暖な地域に限られています。
最近のマーキング調査で、アサギマダラは大規模な移動(渡り)をすることがわかってきました。
アサギマダラの移動調査は、簡単なやり方さえ覚えれば、だれでも参加できます。
あなたも、是非、アサギマダラの移動調査(マーキング調査)にご参加ください。
★★全国アサギマダラマーキングスポット一覧★★
これからアサギマダラを探してマーキングしてみようという人のために、アサギマダラのマーキングに適した場所、および適している可能性が高い場所を紹介します。
ただし、何れの場所も国立公園、国定公園などの特別保護地区を含んでいる場合があります。特別保護地区内では許可なくマーキング調査はできませんので、注意してください。
もっといい場所を知っているとか、ここはダメだとかいう情報があったら、教えてください。
行ってみたけれど、いなかった・・・ということもあるかもしれません。その場合は、ゴメンナサイ。
○北海道
アサギマダラの記録は各地にありますが、道南を除き散発的で個体数も少ないようです。
チャレンジ精神のある人に行ってみて欲しいスポットは、
道南の狩場山、大千軒岳
くらいでしょうか。
○東北
北東北ではアサギマダラはあまり多くありませんし、秋田・岩手両県の情報は散発的な記録以外、持ち合わせていません。南東北の高原には、アサギマダラが多数見られる場所も結構あり、宮城・山形両県にまたがる蔵王山や、福島県のグランデコスキー場(西吾妻山)などでは、マーキング調査が行われ、成果が上がっています。しかし、それ以外の地域はまだ不明の点が多いのが現状です。キベリタテハやエルタテハの採集・観察に行くついでにアサギマダラのマーキングをしてくれる人、いませんか??
お勧めスポットは、
青森県:八甲田山(酸ヶ湯、田代平など)、梵珠山。
下北半島の山地や岩木山、十二湖周辺などにも集まるポイントがあるかもしれません。
岩手県・秋田県:情報がないので、岩手山、八幡平、早池峰山、鳥海山などで、たくさん見たことがある人がいたら教えてください。
宮城県:蔵王山(蔵王スキー場)。
山形県:蔵王山や天元台など。
福島県:西吾妻山(グランデコスキー場)、帝釈山林道(檜枝岐村)など。
○甲信越
長野県では1997年から信州アサギマダラ研究会ができて、活発に調査がされるようになりましたが、ほかはまだまだです。アサギマダラが集まるポイントはたくさんあるようですので、是非、チャレンジして見て下さい。
新潟県:妙高高原。あとはよくわかりません。
長野県:はじめての人への一押しは美ヶ原。自然保護センター周辺のポイントやマーキングに当たっての注意点などはこちらのページをご覧下さい。
そのほか、黒姫山、奥志賀高原、志賀高原、飯縄高原、八ヶ岳山麓、八千穂高原、入笠山、鳥倉林道、ヘブンスやぶはら など。
標高1500m前後の高原ならどこでも集団がいる可能性があります。
山梨県:三窪高原、野呂川林道など。
○関東
北関東には夏たくさんのアサギマダラが見られる場所があちこちにあると思いますが、マーキング調査はほとんどされていないのが現状です。
箱根では日本昆虫協会によるマーキング会が行われていましたが、諸般の事情で昨年からは中止されています。東京から割と簡単に行けるよいマーキングスポットをご存じの方はおられませんか?
栃木県:日光周辺、那須。
群馬県:赤城山、白根山周辺。
茨城県:情報なし。夏には適当な場所はないかも。
千葉県:春には、館山市や白浜町の海岸のスナビキソウに集まることがわかりました。夏には適当な場所はないかもしれません。
埼玉県:三国山など?
東京都:初夏には高尾山や奥多摩などで見られるようですが、夏はもうすこし標高の高い所にいる可能性が高いです。
神奈川県:丹沢山系。箱根(駒ヶ岳など)
○東海
静岡県昆虫同好会では毎年、井川峠でアサギマダラのマーキング会を行って成果をあげています。また、愛知県では、知多半島や渥美半島、三ヶ根山など、各地で多数の方が参加されて、精力的に調査が行われています。三重県でも、野登山や南島町、南勢町、御浜町などで、三重蝶友会や三重昆虫談話会のメンバーを中心に、熱心な調査が行われています。岐阜県では、御嶽山の西側にあたる日和田高原で多数のアサギマダラが放蝶されていますが、その他の地域はまだ調査不足です。岐阜県には他にも、夏に多数のアサギマダラが見られる山地の高原があちこちにあるので、是非マーキング調査をして欲しいものです。
静岡県:井川峠(県民の森)、伊豆(天城山)
愛知県:三ヶ根山(9月下旬〜10月)、渥美半島(蔵王山・伊良湖岬;9月下旬〜10月)、知多半島(冨具神社;9月下旬〜10月)
三重県:野登山(8月〜)、神島(9月下旬〜10月)、藤坂峠(9月下旬〜10月)
岐阜県:日和田高原(7〜8月)、三国山(9〜10月)
○北陸
石川県では熱心に調査が行われていますし、富山県でも最近、調査が活発に行われるようになりました。石川県の海岸のスナビキソウにも、5月頃、アサギマダラが集まることがわかりました。
富山県:大山町有峰など。
石川県:能登半島のスナビキソウが生える海岸(5月)、宝達山山頂付近(9月)、輪島市鉢伏山(7月下旬)
福井県:木の芽峠(9月〜10月)、鳥越峠(7〜8月?)
○近畿
東海とならんでアサギマダラの調査がもっとも盛んな地域です。特に滋賀県の比良山系では毎年多数のアサギマダラが標識、放蝶されています。今年のマーク数はやや少ない感じですが、昨年は総計10,000頭ものアサギマダラにマークがつけられました。調査に参加している人の数も多いので、秋の再捕獲記録も多数出ます。秋には低地にもアサギマダラが降りて来るので、見かけたらマークの有無を確認して、マークがなかったら是非マーキングして下さい。
なお、南紀の海岸部などでは、越冬幼虫も見つかります。
滋賀県:比良山系(比良スキー場、びわ湖バレイなど)、伊吹山、比叡山
京都府:長老ヶ岳(9月〜10月)、芦生、比叡山
大阪府:生駒山、五月山、金剛山、(大和)葛城山、和泉葛城山
奈良県:葛城山、金剛山、和佐又山、大台ヶ原周辺
和歌山県:和泉葛城山、日高町西山、日御碕、日置川町市江、椿、琴の滝、串本町潮岬(10月〜)、那智高原
兵庫県:夏は扇ノ山、氷ノ山など。秋は六甲山など。
10月には渡りの途中のアサギマダラが淡路島の山に集まるのではないかと考えています。
調査に良さそうな場所はありませんか?
○中国
夏場は中国山地の高いところでアサギマダラが見られます。また、秋には沿岸部の低山地や平地に近いところでも、移動途中と考えられるアサギマダラが見られます。残念なことにマーキング調査はほとんど行われておらず、長距離移動の確認記録も滋賀県比良山→岡山市、長野県美ヶ原→広島県沼隈町という2例が知られているだけです。
鳥取県:大山など。
島根県:三瓶山など
岡山県:蒜山高原、恩原高原。
秋には芥子山(岡山市)や
広島県:比婆山(7〜8月)、恐羅漢山、冠山
山口県:寂地山。
○四国
高知県室戸岬では数年前から盛んにマーキングがされるようになり、昨年は長野県美ヶ原と滋賀県比良山からの移動個体が再捕獲されました。また、以前、奈良県和佐又山からの移動個体も採れたことがあります。しかし、室戸岬で標識、放蝶されたアサギマダラはまだ一度も再捕獲されたことがありません。同じ高知県の足摺岬周辺や九州の都井岬、佐多岬、さらに南西諸島での再捕獲が待たれるところです。なお、室戸岬などでは越冬もしています。
室戸岬以外でも昨年あたりからマーキングがされるようになってきましたので、これからが楽しみな地域です。
香川県:情報なし。
愛媛県:石鎚山、高縄山。秋の佐田岬はおそらくアサギマダラの渡りのコースになっています。調べてくれる人はいませんか?
徳島県:剣山、大河原高原、徳島市眉山(10月)、蒲生田岬(10月)
高知県:室戸岬(10月〜11月)、北川村平鍋(10月)、足摺岬周辺(10月〜11月)
○九州
九州本土では、春に鹿児島県で多数の個体にマーキングが行われています。また長崎バイオパークでも主に秋に多数の個体が標識、放蝶され、成果をあげています。そのほか、福岡や宮崎でも少数の個体にマーキングがされています。
10月〜11月にかけて、九州の沿岸部の低山地や海岸線で調査をすれば、本州などで標識された個体が再捕獲される可能性が高いと思うのですが、この時期の調査がほとんど行われていないのが非常に残念です。
福岡県:北九州市皿倉山(5月)以外情報がありませんが、英彦山や背振山などにはポイントがありそう。
佐賀県:情報なし。
長崎県:県民の森、五家原岳。その他情報なし。
大分県:九重山、祖母山などにはポイントがあると思うが、情報なし。
宮崎県:鰐塚山。秋の都井岬は調べてみたい。その他の地域の情報なし。
熊本県:阿蘇山、国見岳、市房山やその周辺にはポイントがありそう。
鹿児島県:長崎鼻(春)、佐多岬など。
○南西諸島
アサギマダラの越冬地にもなっています。沖縄島や奄美大島などでは、夏にも山に行くとアサギマダラがいるそうですが、個体数が多いのは春(3〜4月)と秋(10月以降)です。喜界島や沖永良部島など鹿児島県の離島では以前からマーキング調査が盛んに行われていて、特に喜界島では夏に本州で標識、放蝶されたアサギマダラが多数再捕獲されています。これらの島では、春にも多数の個体が標識、放蝶されていますが、春の渡りはあまり確認できていません。
一方、沖縄県の離島には、たまに本土から人が行って調査する程度で、組織的なマーキング調査はほとんどされていません。地元の方の参加が望まれるところです。
鹿児島県:種子島、喜界島、奄美大島、沖永良部島、与論島
沖縄県:沖縄島(与那、与那覇岳周辺、嘉)、石垣島(オモト岳)、与那国島
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